PR

 コアは6月28日、フォレンジックサーバー(LAN上の通信データを収集保存する専用サーバー)「Solera Networks DS」の販売を7月から開始すると発表した。フォレンジックとは、“法廷で利用する”と言う意味で、事件や事故が発生した後で、実際に何が起きたのかを実際の通信データを使って再現して、事後対策時に証拠として使う。

 コアの大内幸史新規・特別事業カンパニーネットワークソリューション事業部長は、「何月何日の何時何分にやり取りされた実際のデータを検索して、その様子を再現できる」という。事後対策としてだけではなく、フォレンジックサーバーの存在を社員に周知することで抑止効果も期待できる。

 Networks DSは米ソレラ・ネットワークスが開発した製品で、1ギガビット/秒のイーサネット2本分の通信をすべて収集保存できることが特徴である。フォレンジックサーバーの多くは、1ギガビット/秒のイーサネットインタフェースを装備している。ただし、1ギガビット/秒の回線をフルに使うような大容量通信が発生した場合は、ハードディスクに書き込む速度が追いつかず、すべての通信データを保存することができなかった。

 Networks DSは、ディスクへの書き込みに独自に開発した方式を採用することで、最大350メガバイト/秒(2.8ギガビット/秒)の速度でデータを高速に書き込めるようにした。また通信データを保存するファイル形式に、業界標準のPCAPフォーマットを採用することで、他社のソフトを使って、データを分析したり、管理したりできるようにした。

 価格は基本構成で900万円から。38社の販売パートナーのほか、コンサルティング会社や通信事業者などと提携して販売していく。主な販売先として、「金融機関、IT企業、官公庁、医療機関など」(コアの大内幸史新規・特別事業カンパニーネットワークソリューション事業部長)を挙げる。初年度の販売目標は6億円という。
 
 7月早々に第一号ユーザーとなるパワードコムの渡辺聖一郎経営管理本部情報システム部システム企画グループマネージャーは、「社外からの不正侵入を検査したり、社内からの情報漏洩防止策として使う。将来的には顧客向けのサービスに利用したい」と語る。

鈴木 孝知=日経ソリューションビジネス
ITソリューションを“提案”する方々のための専門情報サイト「ITサービスLeaders」が6月1日オープンしました。アクセスはこちらから。


「日経ソリューションビジネス」は、ITサービス企業の営業・マーケティング、マネジメント向けの雑誌です。
今なら「日経ソリューションビジネス」を無料で1冊試読いただけます。
詳しくはこちらからどうぞ。