では,どうやって世界中のコンピュータの一つひとつに割り当てるIPアドレスを,重複しないようにしているのだろうか。答えは,ICANNという組織にある。ICANNは,IPアドレスの割り振りに関する管理権限を持つ組織。IPv4のアドレスだけでなくIPv6のアドレスも管理している。以前はIANAという組織が担当していたが,現在はその役割をICANNが引き継いでいる。

 IPv6アドレスの割り振りについては,世界を大きく三つの地域に分割して分散管理している。

 各地域には,IPv6アドレスの割り振りを管理する組織があり,日本が属するアジア地区はAPNICと呼ばれる組織が担当している。

日本のユーザーがIPv6アドレスを割り振ってもらいたい場合は,直接APNICに申請するか,日本ネットワークインフォメーションセンター(JPNIC)というAPNICの下部組織に申請すればよい。JPNICは,APNICへの申請を代行し,IPv6アドレスを取得してくれる。

 IPv6アドレスの正式な配布は1999年7月に始まった。ただし,それ以前から実験向けのアドレス配布は始められており,そちらはIETFという標準化団体のボブ・フィンク氏が管理している。


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