豊田 孝

 本日11月16日はWindows XP製品版の発売日です。すでに,お手持ちのマシンにインストールされた方もいらっしゃることでしょう。今回は,Windows XPマシンの各種情報を取得するための2種類の補助プログラムを用意してみました(ダウンロードはこちら)。補助プログラムを実行すると,次の6つの情報を取得することができます。

・Windows XPをインストールする予定のマシン情報
・Windows XPが(プレ)インストールされたマシン情報
・(プレ)インストールされたWindows XPに関する情報
・ネットワークアダプタの設定情報
・Windows XPアクティベーション情報
・マシン買い替えやメモリー増設のためのヒント

 多種多様の情報が表示されますが,本日は“これだけは知っておきたい”という情報のみを説明することにします。それではさっそく,第1補助プログラム「No7Properties.exe」の機能概要説明から開始しましょう(ダウンロードはこちら)。なお、補助プログラムの動作環境としては,Windows 2000とWindows XPを想定しています。

図1●「No7Properties.exe」補助プログラムの起動画面

第1補助プログラム「No7Properties.exe」の機能概要

 このプログラムを起動すると,図1[拡大表示]のような初期画面が表示されます。ご覧のように,5種類の情報を収集するオプションが用意されています。必要性に応じて目的のオプションを選択し,OKボタンをクリックしてください。

 例えば,これからWindows XPをインストールする場合,インストールするマシンの性能が気になるところです。1年前に購入したマシンにインストールする場合などは,搭載しているメモリー容量や,CPUのクロック・スピードが気になるところです。このような場面では,オプションの1と4を選択すれば,必要情報が表示されます。

 また,Windows XPプレインストール・マシンを購入した場合には,1から5までの各オプションを実行すれば,自分のマシンの環境情報を簡単に確認することができます。購入後にトラブルが発生し,サポート・センターなどに問い合わせるときには,この情報をもとにサポート担当者に具体的な情報を提供することが可能です。

 それでは,5つの各オプションを選択したときに表示される情報を,順を追って具体的に見ていきましょう。

図2●「No7Properties.exe」補助プログラムで「1」を選択した実行結果

インストール済みWindows XPの
情報を表示する

 Windows XPプレインストールマシンを購入したにしろ,自分でインストールしたにしろ,インストール後のWindows XPが実際にどのような状態になっているのか気になります。このような場合,補助プログラム「No7Properties.exe」起動後の初期画面から数値「1」を選択し,OKボタンをクリックします。すると,図2[拡大表示]のようなWindows XP情報が自動的に表示されます。

 多量の情報(現在は56種類)が表示されますが,基本的には次の6項目を確認しておくとよいと思います。左から,表示番号,項目名,簡単な概要説明を載せておきます。

番号項目概要
16FreePhysicalMemory現在利用可能な物理メモリー容量(単位:KB)。後で紹介する第2補助プログラムはこの値を参照して,メモリーの使用状況を監視しています
29NumberOfProcesses現在起動中のプロセス総数。この数値はインターネットへの接続状態や次に説明する製品タイプに応じてかなり異なるはずです
39ProductType製品タイプ。1(ワークステーション), 2(ドメイン・コントローラ), 3(サーバー)
47Status現在の状態。OKが表示されていれば一応正常に動作していることになります
54TotalVisibleMemorySizeWindows XPが利用できる実際の物理メモリー量(単位:KB)
55Versionバージョン情報とビルド番号。私が使用している製品評価版では5.1.2600となっています

 後で説明しますが,表示番号16は作業内容に応じて動的に(正確には,劇的に)変化します。さらに,表示番号54は同じメモリー容量であっても,マシンによってかなり異なると思います。

 さて,皆さんの環境ではどのような情報が表示されているでしょう。すべての情報をこの場で理解しようとするのではなく,必要な項目のみを理解しておき,少しづつ知識を増やしていくようにしましょう。Plusパッケージやサービス・パックなどを適応すると,その情報を保持する項目がありますから,表示内容を一通りながめておくとよいと思います。

 Windows XPインストール後は,Windows XPアクティベーション情報を確認することにしましょう。

図3●「No7Properties.exe」補助プログラムで「2」を選択した実行結果

Windows XPアクティベーション情報を
表示する

 Windows XPは,不法コピーを防止するためにWPA(Windows Product Activation)という機能を搭載しています。これはハードウエア構成を基にして,Windows XPが複数のハードウエアに(違法に)インストールされたかどうかを判定する機能といわれています。WPA情報を確認する場合,「No7Properties.exe」補助プログラムの初期画面から数値「2」を選択し,OKボタンをクリックします。図3[拡大表示]のような情報が自動的に表示されます。

 ご覧のように,現在は8種類の情報が表示されます。「ToyotaDummy」という文字列が表示されていますが,無視しておいてください。ここでは次の3項目を確認しておくとよいでしょう。左から,表示番号,項目名,概要説明を載せておきます。

番号項目概要
0ActivationRequiredアクティベーション処理が完了している場合0,未完了の場合1が表示されます
4RemainingEvaluationPeriodベータ版や評価版を使用している場合には,残り有効日数が表示されます
5RemainingGracePeriodアクティベーション処理を完了するまでの猶予日数が表示されます

図4●「No7Properties.exe」補助プログラムで「3」を選択した実行結果
 Windows XPアクティベーションを済ませれば,基本的には正式のWindows XPユーザーになったと考えてよいでしょう。今度は,インストールしたWindows XPの動作を調べる作業を始めることにします。具体的にいえば,マシンに搭載されているメモリー容量,CPUのクロック・スピード,インターネットへの接続情報などを確認します。

Windows XPをインストールしたマシンの
環境情報を表示する

 補助プログラム「No7Properties.exe」の初期画面から数値「3」を選択し,OKボタンをクリックします。図4[拡大表示]のような情報が自動的に表示されます。現在53種類の情報が表示されますが,次の5項目を確認しておくとよいと思います。左から,表示番号,項目名,簡単な概要説明を載せておきます。

番号項目概要
13Domain所属するワークグループ名やドメイン名が表示されます
23Modelマシンのモデル名が表示されます
24Nameコンピュータ名が表示されます
30PartOfDomain通常は,ワークグループメンバーの場合False,ドメインメンバーの場合Trueが表示されます
43Status現在の状態。OKと表示されれば,一応正常に動作していることになります
50TotalPhysicalMemory搭載されている物理メモリー量(B)。すでに述べたようにこの量は搭載量であり,Windows XPが実際に使用できるメモリー容量ではありません。オプション1選択時の表示情報を参照してください

図5●「No7Properties.exe」補助プログラムで「4」を選択した実行結果
 それでは次に,マシンに搭載されているCPU情報を確認しておきましょう。

マシンに搭載されているCPU情報を
表示する

 補助プログラム「No7Properties.exe」の初期画面から数値「4」を選択し,OKボタンをクリックします。図5[拡大表示]のような情報が自動的に画面に表示されます。現在43種類の情報が表示されますが,ここでは次の3項目を確認しておきましょう。左から,表示番号,項目名,概要説明を載せておきます。

番号項目概要
8CurrentClockSpeedプロセサの現在の動作スピード(MHz)が表示されます
25Name搭載されているプロセサ名が表示されます
35Status 現在のプロセッサの状態。OKと表示されれば,一応正常に動作していることになります

図6●「No7Properties.exe」補助プログラムで「5」を選択した実行結果
 それでは次に,インターネットに接続する際に重要となるネットワーク・カードの設定情報を確認しましょう。

ネットワーク・カードの設定情報を
表示する

 補助プログラム「No7Properties.exe」の初期画面から数値「5」を入力し,OKボタンをクリックします。図6[拡大表示]のような情報が自動的に画面に表示されます。いつものように,多量の情報が表示されます。ここでは次の8項目を確認しておくとよいでしょう。左から,表示番号,項目名,簡単な概要説明を載せておきます。

番号項目概要
5DefaultIPGatewayデフォルト・ゲートウェイのIPアドレス
9DHCPEnabledDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)が有効かどうかを示す
12DHCPServerDHCPサーバーのIPアドレス
13DNSDomainドメイン名
16DNSHostNameホスト名(=コンピュータ名)
17DNSServerSearchOrderホスト名.ドメイン名形式の文字列アドレスをIPアドレス数値に変換するDNSサーバーのIPアドレス一覧(検索順)
24IPAddressIPアドレス
42MACAddressネットワーク・カードのMACアドレス

 以上で第1補助プログラムの解説を終了し,第2補助プログラム「No7ThreadMon.exe」(ダウンロードはこちら)の機能概要説明に移ります。

第2補助プログラム「No7ThreadMon.exe」の機能概要

 このプログラムは前回用意した「No6ThreadMon.exe」を機能強化したものであり,次のような情報を表示する機能を追加しています。これ以外の機能は,第6回記事を参照してください。

・動作中の「Windows Messenger」情報
・動作中の「Windows Messenger」プロセスが作成するスレッドの状態とその詳細
・利用可能な物理メモリー容量の変化情報
・現在のマシンに搭載されているCPUのクロック・スピード情報

 みなさんは,インストールしたWindows XP環境で複数のアプリケーションを同時に実行させることと思います。その際,時おり“ちょっと重たくなったな”と感じることがあると思います。そのようなとき,この第2補助プログラム「No7ThreadMon.exe」を実行し,内部で実行されているプロセスとスレッドの状態,および,利用可能メモリー残量などを調べてみるとよいでしょう。それでは,「No7ThreadMon.exe」補助プログラムの利用法を説明します。

図7●「No7ThreadMon.exe」補助プログラムの実行結果

利用可能メモリー容量を調べる

 プログラムを起動し,他のアプリケーションを一切実行せずに約30秒待つと,図7のような情報が表示されます。この情報は,266MHzのPentium IIと128MBのメモリーを搭載するマシンにWindows XPをインストールし,インターネットへの接続環境を整備していない状態で取り出しています。

 現在利用可能なメモリー容量が表示されていますが,この数値を見ると,100MBほどのメモリーがWindows XPやサービスによって消費されていることが分かります(補助プログラムもメモリーを消費しているため,あくまでもおおよその見当ですが)あくまでもおおよその見当ですが)。この数値が極端に少ない場合,“重たい”という感じを受けるはずです。それでは,具体的な操作を通して“重たい”という体験をしてみましょう。

あなたのWindows XPマシンは
“重たい”ですか?

 ここでは,次のような操作を行います。

ステップ1:「Windows Messenger」を実行する
ステップ2:補助プログラム「No7ThreadMon.exe」を実行する
ステップ3:「Windows Media Player(WMP)」を実行する
ステップ4:起動したWMPで音楽を聴く
ステップ5:音楽を聴きながら,約30秒待つ

 私のインターネットの接続されているマシン環境(128MBメモリー+500MHzのPentium III)で取得された物理メモリー量の変化情報を以下に紹介しておきます。

現在利用可能な物理メモリー量(KB) 29868(補助プログラム起動直後)
現在利用可能な物理メモリー量(KB) 27124(WMP起動直後)
現在利用可能な物理メモリー量(KB) 15960(音楽を聴く操作)
現在利用可能な物理メモリー量(KB) 16612(Internet Explorer自動呼出し)
現在利用可能な物理メモリー量(KB) 12440(30秒経過後)

 ご覧のように,利用可能な物理メモリー容量が激減し,半分以下になってしまいます。後で触れますが,ここでは一時的にメモリー量が増えていることを印象に残しておいてください。それでは次に,新しいプロセスが生成される時の情報を見ておきましょう。

Media Playerのスレッド数 1
0 状態=>5 待ち理由=>9 実行優先度=>9
Media Playerのプロセス識別子 2828

Media Playerのスレッド数 1
0 状態=>1 待ち理由=>0 実行優先度=>8
Media Playerのプロセス識別子 2400

IEXPLORERのスレッド数 1
0 状態=>1 待ち理由=>9 実行優先度=>8
IEXPLORERのプロセス識別子 2420

 この情報が示すように,音楽を聴く操作を行うと別のWMPとIEが起動されています。先ほど,メモリー容量が一時的に増えていることを説明しましたが,実はこの情報はその理由をかなり語ってくれているのです。概要をかいつまんで説明すると,次のようになります。

“状態値1は,Windows XP(CPU)が高速に作業中であることを示している。また,待ち理由値9は,外部の補助記憶装置(ハードディスク)からデータをメモリー内に読み込んでいる最中である。メモリーにデータを読み込むには,その前にメモリーから不要なデータを補助記憶装置に退避する作業が必要である。先ほどメモリーが一時的に増えていたのはこの退避処理の結果である”

 以上の結果から,マシン買い替えやメモリー増設時には,次のような状態値と待ち理由値を参考にされるとよいと思います(あくまでも目安ですが)。

状態値0か1が表示されているとき:CPUの力不足が考えられる(CPUのアップグレードが必要)
待ち理由値2か9が表示されているとき:メモリー不足が考えられる(メモリーの増設が必要)

 本日は補助プログラムを使って,Windows XP搭載マシンの各種情報を取り出してみました。表示される情報は,現在行っている作業の種類やマシン構成によって,かなり異なるはずです。Windows XP環境で何らかの問題が発生した場合,本日の補助プログラムを実行させてみてください。サポート・センターへの問い合わせ時には必要情報がその場で取得できますから,結構便利ではないかと思います。お役に立てば幸いです。

 次回は,Windows XPの新機能といわれるWindows Messengerを取り上げようと思います。それでは次回またお会いいたしましょう。ごきげんよう。