ECサイトの構築が終わったら,いよいよ運用です。第2回で「ECでは企画フェーズが最も重要である」と述べましたが,この「ECサイトの管理」もそれに匹敵するぐらい重要性の高いものです。今回は,ECサイトを管理,運営していく上で特に気をつけるべき点を説明していきましょう。

 ECサイトの保守には,様々な角度から実施しなければならないことがあります。大きく分けると,システム保守,コンテンツ管理,広告,利用状況の分析,などがあります。それぞれの内容について説明していきましょう。

(1)システム保守

 ECサイトを運営していく上で,最も気をつけなければならないのは,システム障害対策でしょう。システムに障害が発生した場合,ECサイトの機能そのものが利用できなくなってしまいます。障害が起こった場合に備え,障害のレベルに応じた対応策を策定し,維持する必要があります。

 具体的には,ネットワーク,ハードウエア機材,OS,アプリケーション,運用スタッフといった,様々な部分で起こりうるトラブルの要因を洗い出ます。そして,その一つひとつについて対策を講じ,バックアップ計画を立て,レビューを行い,障害対応トレーニングを実施する,といった取り組みが大切です。

(2)コンテンツ管理,リンク情報の保守

 ECサイトで当然気をつけなければならない点に,「掲載情報(コンテンツ)の管理」があります。コンテンツが古いままになっていないか,内容は正しいか,そして特にリンク先の消失などで,ユーザーに失望感を与えないことが重要です。

 コンテンツの管理メニューとして,コンテンツ変更時に実施すべき検査の策定や,定期的に実施すべき評価項目を定めて実施していく,という地道な努力が必要となります。

(3)広告

 ECサイトは,単にインターネット上に公開しただけでは不十分です。ECサイトの認知度を上げるためにも,検索サイトやニュース・グループとの連動などの広告活動も実施すべき重要テーマです。雑誌やラジオ・テレビなど別のメディアとの連動も含めて計画的に実現することが肝要です。

図1●利用状況の分析

(4)利用状況の分析

 「ECサイトでの利用状況の分析」。これは,その重要度は認識しているものの,コストをかけての分析まで実施していない,というのが一般的な意識ではないでしょうか。しかし,特に一般ユーザーを対象としたB to Cのオンライン・ショップの運営では,ユーザーの利用状況のログ・データこそが宝の山になるのです。ユーザーの行動を分析するという姿勢こそが,ECサイトを発展させる重要なポイントになるのです(図1[拡大表示])。

 今回は,ECサイト管理運営について説明してきました。次回は,ECの今後をテーマに,ECがどういった方向に発展していくのかといった話題を取り上げてみたいと思います。