(1999.7.22,7.23)

 メインフレーム用周辺機器ベンダーのメモレックス・テレックスが,WWWサイトの「What's New」のページで7月下旬に,メインフレーム関連のいくつかの新製品の情報を公開していた。

 1つは「MTX2300高速漢字ラインプリンタ」。ワイヤ・ドット・マトリックス方式(漢字24ドット)で,印字速度が460行/分(高速モード)。3270系の同軸ケーブル接続プリンタの後継機として,端末制御装置との間の接続にイーサネットを使うことを可能にしたモデルである。

 もう1つは,「シスコのルーターCisco 7500シリーズ用のIBMメインフレーム・チャネル直結ボード,CIP(チャネル・インタフェース・プロセサ)を販売開始する」というもの。日本シスコシステムズと直接ではなく,ソフトバンクのサブディーラとして契約したようだ。メインフレームとTCP/IP網の接続機能を強化する製品である。

 なお,メモレックス・テレックスの「What's New」のページにはもう1つ,7月23日付けで「仮想テープドライブシステム『Scimitarシリーズ』の発売」という新情報らしきものが見られていた。だが,この「What's New」のページ自体が8月に入って書き換えられてしまい,この製品についてのこれ以上の情報も,メモレックス・テレックスのWWWサイト上には今のところ見あたらない。
 ただし,当サイトの調べでは,かつて(98年8月ごろ?)メモレックス・テレックスのWWWサイトにはこの『Scimitar』が登場しており,下記のような仕様の製品と紹介されていた。
  • 接続可能システム:IBM ES/9000シリーズ(OS:OS/390,MVS)
  • エミュレーションタイプ:3490E
  • 内蔵ディスク容量:108GB~216GB
  • 外付けディスク容量:180GB~540GB
  • 仮想テープドライブ数:64台
  • 仮想テープボリューム数:10万ボリューム
  • 発売開始時期:1998年8月
  • 製品価格:1億3585万円より
 この情報があったページもいつの間にか,消去されてしまっている。
[資料1へ](メモレックス・テレックスの「What's New」のページ。8月に入って,別の情報に差し替えられてしまったようだ)
[資料2へ](「MTX2300高速漢字ラインプリンタ」)
[資料3へ](「Cisco7500 CIP」販売開始のリリース)
[資料4へ](日本シスコシステムズの「Cisco 7500シリーズ」のページ)
[資料5へ](メモレックス・テレックスの「テープ装置」のページ。「仮想テープドライブシステム『Scimitarシリーズ』」の情報は見あたらない)
[資料6へ](かつて『Scimitarシリーズ』の情報があったはずの,メモレックス・テレックスのURL。今はデッドリンク)
[資料7へ](米Sutmyn Storage社の「Scimitar/VTS」のページ。富士通とはSutmynが創立された94年から共同開発・製造の関係にあり,富士通メインフレーム用は全世界で富士通が販売する。ただしRAID部分は,日立データやEMC製品も利用できる。販売パートナにはメモレックス・テレックスの関連会社でもある兼松の名前が見える)