(2001.1.10)

 米Compuwareの日本法人日本コンピュウェア(東京)は1月15日から,メインフレーム用ファイル/データ管理ツール「File-AID/MVS」の新版8.7.1を出荷した。
 File-AIDはファイルの内容表示,抽出,編集など,主にメインフレームでのソフト開発/テスト用のツールとして知られる。本番稼働中のデータからテスト用のデータを生成する,テスト実行結果のデータを本番のデータと比較する,などといった使われ方が代表的だ。
 「File-AID/MVS」は98年に登場した6.6版から,約2年ぶりの強化となった。日本コンピュウェアでは,「この間開発は進んでいたものの,ユーザーの中で2000年問題対策の作業にFile-AIDが利用されることが多かったため,ツールであるFile-AIDの新版の投入は見送ってきた」と説明している。

 今回の新版での大きな狙いは,米Compuwareが1991年に買収した米XA Systemsの機能を吸収して,テスト環境だけでなく本番稼働環境でも「監査/追跡」(Audit/Trail)用のツールとして利用できるための機能を強化したことだという。
 具体的には,大規模なファイルの扱いや,セキュリティ管理機能,再現性/一貫性などの強化が図られた。例えば巨大な本番データのファイルの一部をFile-AIDで抽出する時,主記憶容量の制約にかからないように,一部分を切り出して読み書きができるようになったという。また,複数ボリュームにまたがるデータの割り当て/削除/表示なども可能にした。

 一方,テスト用ツールとしても,ファイルの比較機能を大幅に強化(形式の異なるファイルの比較など)したり,VSAMとIMS,DB2のように異なる形式のデータ・ファイルの内容を同様のインタフェース画面に表示可能にする,同社のツールAbend-Aidと併用した場合の操作性の向上,などの強化が図られた。

 米CompuwareのJay Richardsプロダクト・マネジャ(File and Data Management担当)は,IBMの64ビットOS「z/OS」への対応について,「すでに64ビット実モードではFile-AIDが稼働することは確認ずみ。64ビット仮想空間についてもサポート予定」と語った。ただし,ワークロード・チャージ料金体系への対応については未定とした。
 さらに「次のFile-AID 8.8版では,IBMのメインフレームOS内のUNIX互換環境から使われる,UNIXファイル・タイプへの対応を予定している」と次期強化計画の一部を明らかにした。

(千田 淳=IT Pro編集)


[日本コンピュウェアの発表資料]
[米CompuwareのFile-AID/MVS 8.7.1のページ]