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 今回は,先月開催された国内最大のPHP関連イベント「PHPカンファレンス2004」の話題を中心に,PHPリリース関連情報,PEAR関連の話題について紹介する。

PHPカンファレンスに定員を上回る400名が申し込み

PHPカンファレンス2004
 8月21日,東京の大田区産業プラザでPHPカンファレンス2004が開催された。今回で5回目の開催となった本カンファレンスは,国内のPHP関連のイベントとしては最大級のものである。既に宮原徹氏による連載「【Linuxウォッチ】変貌するオープンソース・コミュニティ」で簡単に紹介されているが,本記事でも詳しく紹介したい。

 本カンファンレンスは日本PHPユーザー会の会員を中心とする有志により,ボランティア・ベースで運営されている。また,参加費はスポンサの厚意により無料となっている。

 事前の参加登録は開催日の1週間ほど前に開始されたが,数日の間に会場の定員を上回る400名近い申し込みがあったため,申し込みが途中で締め切られた。PHPの人気がますます高まってきていることがうかがえる。

 プログラムは,午前中のベーシックセッションと午後のライトセッションおよびパネル・ディスカッションから構成されている。これらの間にスポンサより提供して頂いた書籍など各種のPHP関連グッズの抽選会も行われた。これらのセッションの概要を紹介しよう。

Webアプリにぜい弱性を作らないために知っていなければならないこと

 午前中のベーシックセッションは,PHPのインストール方法や使い方の基礎を紹介するためのもので,主にPHP初級者を対象としている。参加者へのアンケートによれば,今回の参加者の約半数がPHP経験1年未満とのことで,午前中から多くの参加者が詰め掛けた。

 初級者が作るWebアプリケーションといえども,セキュリティぜい弱性に対する攻撃は容赦ない。セキュアなWebアプリケーションを作るためのセキュリティ関連の基礎知識は初心者においてこそ重要なものと言える。この意味でアシアルの田中正裕氏による「PHPセキュリティ機能」のセッションはわかりやすく有益なものであった。田中氏のこのプレゼン資料は,アシアルのWebサイトで公開されているので,本カンファレンスに参加できなかった方も一読されることをお勧めする。

 午後にはテックスタイルの岡田良太郎氏により,Webアプリケーション・セキュリティに関する講演もあった。上級者にも役立つ,セキュリティを確保するためのTIPSが解説された。

「ブログ人」とソーシャル・ネットワーク「グリー」の開発ストーリー

 午後のライトセッションは,注目されるWebアプリケーションやWebサイトの開発者が話すセッションなどから構成され,本カンファレンスで最も関心が高いものの一つである。

 多機能コネクション・プール・サーバーpgpoolについて,開発者であり,IT Proで「PostgreSQLウォッチ」の連載も行っているSRAの石井達夫氏が解説した。Webアプリケーションにおいてはデータベースがボトルネックとなりやすい。PHP自体がその機能を持たないコネクションプーリングによる性能向上から始まったpgpoolであるが,負荷分散やフェール・オーバーの機能を追加してどんどん多機能化している。しかし多機能化してもシンプルな実装を心がけているとのことであった。

河村明氏
写真提供:アシアル
 続いてNTTコミュニケーションズの河村明氏が,話題のblogサービス「ブログ人」の開発ストーリーを披露した。

 「ブログ人」自体はPerlで書かれているが,周辺の「沈没地図」などにPHPが使用されている。この「沈没地図」については開発に携わったビートクラフトの小山哲志氏から技術面の解説があった。コンセプト作成からリリースまでの時間が短かかったが,そのぶん「柔軟性の高いPHPの利点が生きた」という。

 次は,会員数7万人という国内最大規模のソーシャル・ネットワーキング・サービス「GREE」を開発,運営している田中良和氏の講演である。