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 日本オラクルが9月から,ERPパッケージ(統合業務パッケージ)「Oracle Applications」の導入方法論や導入支援ツールの日本語版を相次いで投入する。さらに早期導入のための業種・業務別のひな型も用意する。一連の導入支援策の整備で出遅れていた日本オラクルはようやく本腰を入れる。

 日本オラクルが提供するのは,Oracle Applicationsの導入方法論をまとめたマニュアル「AIM(アプリケーション・インプリメンテーション・メソッド)」,AIMを使って作成したドキュメントに基づいて,Oracle Applicationsのパラメータを設定する「AIW(アプリケーション・インプリメンテーション・ウィザード)」,AIWで作成したプロトタイプの画面を確認するためのツール「GPN(グラフィカル・プロセス・ナビゲータ)」である([拡大表示])。AIMやAIW,GPNを日本語化し,いずれも9月中に提供する。

 「AIM,AIW,GPNの順に利用することで,迅速にOracle Applicationsを導入することが可能になる」(日本オラクルの大本修嗣製品マーケティング本部Apps製品マーケティンググループ担当マネジャー)。プロトタイプであれば,「1~2カ月で作成できる」(大本マネジャー)。さらに,「ドキュメントの管理もきちんとできるようになる」(大本マネジャー)ため,導入後の保守作業も軽減できるという。日本オラクルは,パートナを通して,AIMやAIWの活用を積極的に勧める考えだ。

表●日本オラクルが提供するERPパッケージ導入支援ツール群

 さらに,業種や業務内容に合わせたOracle Applicationsのひな型「Fast- Forward」を提供する。すでに欧米では,業種や業務内容ごとに約20種類のひな型が提供されている。これらを「単に日本語化するだけでなく,日本の商習慣に合わせた形に修正し,順次提供していく」(大本マネジャー)。すでにSAPジャパン(東京都江東区)は,金融業や人事管理向けにR/3のひな型を提供している。

 このように方法論やひな型を使ってERPパッケージを導入することは,Oracle Applications以外では常識になっている。しかし,日本オラクルはこれまで,AIMやAIWの英語版しか提供していなかった。このため,「国内のユーザー企業における適用事例はほとんどない」(大本マネジャー)。

 にもかかわらず,日本オラクルが,「Oracle Applicationsは独SAPのR/3に比べて,機能の変更や修正作業が容易である」と売り込んできたこともあって,かなりのユーザーはOracle Applicationsを修正する,“作り込み”プロジェクトを実施している。結果として本稼働までに相当な期間を費やすユーザーが目立っていた。

 日本オラクルは,Oracle Applicationsに,サプライチェーン管理ソフトやカスタマ・リレーションシップ管理ソフトを付加した,「Oracle E-Business Suite(EBS) 11i」を9月から出荷する。Oracle Applications以外のソフトについてもAIM,AIW,GPNやひな型を用意していく。

(戸川 尚樹)