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 日本ヒューレット・パッカードは9月13日,UNIXサーバー最上位機「hp 9000 superdome」を発表した。独自プロセサを採用,処理性能はサン・マイクロシステムズの最上位機を上回る。動的にハード資源を分割する機能も提供する。インテルの64ビット・プロセサの採用は2002年後半にずれ込む。

 hp 9000 superdomeは,HPのRISCプロセサ「PA-8600」(動作周波数552 MHz)を最大64個搭載できる。まだトランザクション処理性能評議会(TPC)の正式な認定は受けていないものの,処理性能は20万tpm(トランザクション処理/分)Cに達する見込み。サン・マイクロシステムズの最上位機「Sun Enterprise 10000(通称Starfire)」の15万6873tpmC,日本アイ・ビー・エムのUNIXサーバー最上位機「RS/ 6000モデルS80」の13万5816tpmCを大きく上回る。日本HPの寺澤正雄社長は,「Starfireを完全に追い越した」と胸を張る。

 この処理性能を支えるのは,システム・バスの性能と主記憶容量である。64個のプロセサを接続するシステム・バスのデータ転送速度は51.2GB/秒で,Starfireの12.8GB/秒,S80の43.2GB/秒を上回る。主記憶容量も256GBと両機の4倍に達する。

表●日本ヒューレット・パッカードが9月13日に発表したハイエンドUNIXサーバー「superdome」および競合製品の主な仕様
 superdomeは新機能として,動的資源分割機能「nPartitions」を装備する。64プロセサを最大16個の区画に分割し,各区画の上でOSであるHP-UXを稼働できるようにする。各区画は,4プロセサと16GBの主記憶からなる「セル」一つ,もしくは複数のセルで構成する。Starfireのダイナミック・システム・ドメインと同等の機能である。

 2001年半ばには,「HP Virtual Partitions」と呼ぶ新たな動的資源分割機能を提供する予定。nPartitionsで作った各区画の上でさらにHP-UXを複数稼働させる。「セルよりも細かい単位で資源を利用できるようになる」(久保田学システムマーケティング本部プロダクトマネージャ)。

 日本HPは2001年夏にも,次世代プロセサ「PA-8700」を搭載するsuperdomeを出荷する。64プロセサ構成で処理性能は30万tpmC程度を見込む。2002年後半にはインテルのIA-64プロセサをsuperdomeに搭載可能にする。IA-64プロセサ上では,HP-UXに加え,LinuxやWindows2000も稼働させる。ただし,HP-UX以外のOSではVirtual Partitionsの機能は利用できない。

 HPはIA-64を使ったUNIXサーバー機の開発に注力していたが,IA-64プロセサの登場が遅れたため,PA-8700を開発するなどPA-RISCを強化することにした。この戦略ミスにより,旗艦となるUNIXサーバー最上位機をなかなか製品化できず,Starfireの独走を許してしまった。

(森 永輔)