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 米IBM,米マイクロソフト,米アリバは来春にも,あらゆる企業がインターネットを介して提供できるサービス内容を登録し,互いに検索できるディレクトリ・サイトの運営を始める。ディレクトリ上で必要とする相手を見つけた企業が,相手からすぐにサービスの提供を受けられるようにすることを目指す。

 このディレクトリ・サイトの名称は,「UDDIディレクトリ」である。日本アイ・ビー・エムとマイクロソフト(東京都渋谷区)は10月から,UDDIディレクトリを利用するためのソフトの評価版を提供している。ソフトは両社のWebサイトからダウンロードできる。両社は,ユーザー企業に対してUDDIディレクトリの紹介も始めている。日本企業が2001年春にもUDDIディレクトリを利用して互いにサービスを利用し合える形に持っていく構想だ。

 インターネット上でアプリケーション・サービスや決済などビジネス・サービスを提供したい企業は,サービス内容や利用方法をUDDIディレクトリに登録する。サービスを利用したい企業はUDDIディレクトリを検索する。UDDIディレクトリ上で希望のサービスを見つけた企業は,UDDIディレクトリで公開している利用方法に基づき,相手企業のサービスを利用できる。こうした一連のサービスを,3社は「Webサービス」と呼んでいる。「UDDIディレクトリをWebサービスのYahoo! に育てていきたい」(日本IBMの小坂一也東京基礎研究所XML&セキュリティ・テクノロジーグループ・リーダー)。

図●米IBM,米マイクロソフト,米アリバが運営する「UDDIディレクトリ」の概念。インターネット上に,企業のサービス内容や利用方法を登録・検索できるディレクトリを構築する。このディレクトリ上で利用したい企業を見つければ直ちにサービスを利用できるようにする。UDDIディレクトリへのアクセスには,通信プロトコル「SOAP」を使う

 企業はUDDIディレクトリを利用して製品/サービスについての情報を全世界に発信したり,他社の情報を得ることができる。結果として世界中の企業がインターネットを介して自由かつ素早く連携できるようになる。

 UDDIは,ユニバーサル・ディスクリプション・ディスカバリー・アンド・インテグレーションの略。インターネット上で企業間の連携を実現するための仕様名であり,かつその仕様を策定するコンソーシアムの名称でもある。IBM,マイクロソフト,アリバの3社を中心に,富士通や独SAP,米サン・マイクロシステムズなど現在42社がUDDIに参画している。UDDI仕様のドラフトはWebサイト(http://www.uddi.org/)に公開されている。

 ディレクトリ・サイトの運営は当面,IBM,マイクロソフト,アリバが受け持つ。登録や利用は無料。「とにかく多くの企業にUDDIディレクトリを利用していただく」(マイクロソフトの熊谷恒治製品マーケティング本部.NETソリューション開発部プランニンググループ担当課長)。

 UDDIディレクトリにアクセスするための通信プロトコルは,IBM,マイクロソフト,米ロータスが提案した「SOAP」を使用する。SOAPはXMLを基にしたもので,インターネット上で公開している在庫確認や発注といったサービスを利用する目的で設計された。企業間のサービス利用については,SOAPに限らず他のプロトコルも利用できる。

(高下 義弘)