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インターネットを介して,文字ベースの会話(チャット)を可能にする「インスタント・メッセージ(IM)」サービスの機能強化が相次いでいる。各社は,自社サービス向けの専用クライアント・ソフト(IMソフト)の新版で,チャットだけでなく,音声通話やファイル転送といった,企業にとって魅力的な機能を追加した。IMは個人利用の枠を越えて,業務に適用できる新たなコミュニケーション・ツールになりつつある。

 米国とカナダに無料で国際電話がかけられる。こうした夢のようなサービスを提供している企業が日本にある。NTTやKDDIといった大手通信事業者でなければ,インターネット・ベンチャーでもない。実は,この無料国際電話は,ソフトウエア業界の雄マイクロソフト(東京都渋谷区)が提供するインスタント・メッセージ(IM)サービスの一機能だ。

図1●Yahoo!メッセンジャーでチャットをしている画面。登録した“お友達”がインターネットに接続しているかどうかだけでなく,仕事中か休憩中かなどのステイタスもリアルタイムで把握できる

 マイクロソフトは今年8月に無償配布を始めた自社IMサービス用のクライアント・ソフト「MSN Messenger Service Version 3.0」に,無料国際電話機能を装備した。マイクロフォンとスピーカを備えたWindowsパソコンにMSN Messengerをインストールして,マイクロソフトのIMサービスを利用すれば,インターネットへの接続料だけで,米国とカナダに電話がかけられる。米国に限れば,相手が携帯電話でも構わない。

企業ユーザーにも魅力が増す

 マイクロソフトの例からもわかるように,最近のIMサービスの機能は,これまでよりも格段に豊富になっている。インターネットを介してリアルタイムで文章をやり取りするチャットや,会話の相手が現在インターネットに接続しているかどうかといったステイタスをひと目で把握できるIMサービスの基本機能(図1[拡大表示])に加えて,音声通話やファイル転送などの新機能が次々と搭載されている(表1)。

 これらの新機能を使いこなせば,企業の共同作業における意見交換の効率は格段に向上する。IMサービスは,電話と電子メールに続く第3のコミュニケーション・ツールとして,間もなく本格的に使われるようになるだろう。

(井上 理)