インターネットの常時接続サービスの選択肢が,ここへきて一挙に広がってきた。全国200都市でサービス中の「フレッツ・ISDN」に加え,ベンチャー各社が提供する「ADSL」は年内に東京都23区全域,2001年中には神奈川や大阪など大都市圏にサービス地域を拡大する。この10月にはマンションをターゲットに格安の定額接続サービスを提供する事業者も登場。CATVや無線によるインターネット接続なども交えて,し烈なユーザー獲得合戦に突入しつつある。

 「今夏に開始したフレッツ・ISDNは,予想を上回る申し込みが続いている。ユーザー数は東日本・西日本合わせて9月末で16万3000人になった。申し込み数は26万を超えており,利用開始まで2カ月も待っていただく状況が続くほどだ」(NTT東日本の幌村明世広報室報道担当),「今秋まではサービス地域拡大のペースが遅く,大勢の方にご迷惑をかけた。しかし12月までに東京23区全域にサービスを拡大する。現在の勢いだと年内に2万ユーザー,2001年12月には20万ユーザーを獲得できそうだ」(東京めたりっく通信=東京都中央区=の平田佳世広報室マネージャ)。

ようやく出揃う常時接続サービス

図1●月額料金と伝送速度から見たインターネット常時接続サービスの位置づけ
同じ伝送速度のサービスでも,料金は回線費用やプロバイダ利用料などを含めて計算した。月額3000円~1万円程度とばらつきがあるが,フレッツ・ISDN,ADSLサービスともに近く値下げされる予定
 インターネットの常時・定額接続サービスが,本格的な普及期に入った。ISDN(総合デジタル通信網)を使った定額接続サービス「フレッツ・ISDN」,電話回線を使うADSL(非対称デジタル加入者回線)サービス,CATV(ケーブル・テレビ)を使ったサービス,無線接続などさまざまなサービスが登場。同時に,利用できる地域が急速に広がっているのだ。
 現在ある,あるいは提供予定が明らかになっている常時接続サービスを,伝送速度を横軸に,月額料金を縦軸にプロットすると図1[拡大表示]になる。各サービスの伝送速度はフレッツ・ISDNを除けば500kビット/秒を上回り,利用料金も月額3000円から。高いものでも1万円を切る。まだ十分に安いとは言えないが,時間を気にせずに高速のインターネットに接続できるメリットは大きい。しかも複数のサービスの中から,自分にあったものを利用できるという選択肢も広がっている。
(高下 義弘)