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企業が顧客情報を効率よく管理するための「CRM(カスタマ・リレーションシップ・マネジメント)ソフト」の機能強化が進んでいる。これまで備えていなかった電子メール返信支援機能やコールセンター機能などを追加して,“統合版CRMソフト”を目指す製品が多い。メールやWebページなど新たな顧客との接点が増えるなかで,これらを経由して集まる顧客情報を一元的に管理する必要が出てきたためだ。

図1●統合版CRMソフトの概要
Webページや電子メール,コールセンター,営業担当者など,顧客との接点となる部分から問い合わせや商談の情報を集めて,データベースで一元的に管理する。基幹システムからは製品や価格の情報を取り込む。顧客がどの連絡手段を使った場合でも,企業は過去の履歴を踏まえた対応を取ることができ,結果として顧客の満足度を高められる。顧客情報データベースのデータを分析することで,新たなマーケティング活動に適した顧客の絞り込みや,製品企画にも活用できる

 インターネットが一般に普及するにつれて,企業は従来の電話やファクシミリだけでなく,Webページや電子メールで商品の注文や問い合わせを受けることが多くなってきた。こうした顧客との接点拡大に対応して,CRMソフトの機能強化が進んでいる。

 これまでのCRMソフトは大きく分けて,Webページで販促活動を展開するためのソフト,顧客からの電子メールに対する返信を支援するソフト,コールセンター管理ソフト,営業担当者の業務を効率化するSFA(セールス・フォース・オートメーション)ソフトなどがある。従来は,これらのうち一つの分野だけに特化した製品が多かったが,ベンダー各社は機能の追加や統合によってカバー範囲を広げようとしている。顧客が利用する連絡手段が多様化しているためだ(図1[拡大表示])。

 例えば車を買う場合,最近の顧客ならまずWebページで情報を収集するだろう。さらにWeb上の情報では不十分な場合は,電話で問い合わせるかもしれない。そして最終的には営業所を訪れ,実際に車を見たり試乗して,営業担当者と商談を進めることになる。こうした顧客の動きを把握し,それぞれの接点での顧客情報を一元管理することは,従来の特定分野を対象とするCRMソフトでは難しかった。

(坂口 裕一)