PR

 ウイルス対策ソフト・ベンダーがWebサイトの閲覧制限ソフト市場に参入する。シマンテック日本法人とトレンドマイクロの大手2社が相次いで新製品を出荷する。ウイルス対策で培ったブランドを前面に押し出して,大企業を主なターゲットに売り込む。ウイルス検知機能なども装備する。

 シマンテック日本法人とトレンドマイクロは,いずれも「さまざまなセキュリティ対策ソフトを一元的に提供する」(トレンドマイクロの網野順プロダクトマネージャー)ことを目的として,閲覧制限ソフトを製品ラインアップに加えた。

 シマンテックが10月に出荷する「Symantec Web Security 2.0」は機能面でもウイルス対策ソフト・ベンダーならではの機能を装備する。Webサイトからダウンロードしようとしたファイルにウイルスが混入していないかどうかをチェックする機能である。

 ダウンロード中のファイルが,ウイルスに感染していたり,自己増殖機能を備える悪意を持ったプログラム「ワーム」である場合,Web Securityはダウンロードを禁止する。ウイルス定義ファイルは,同社のウイルス対策ソフトと同じものを使うので,「新種のウイルスが発生した場合には,すぐに定義ファイルが更新される」(シマンテック ビジネス企画本部製品企画部の吉田一貫ESDリージョナルプロダクトマネージャ)と言う。

 Webブラウザをメール・クライアントとして使う「Webメール」の添付ファイルや,ファイル転送プログラム「FTP」を使ってダウンロードしようとしたファイルも検査できる。

 閲覧制限ソフトとしての基本機能は,既存製品とほぼ同じだ。専用のデータベースに登録されたWebサイトの閲覧を制限する「ブラック・リスト方式」を採用する。社内ネットワークからのインターネットへのアクセス要求を代行する「プロキシ・サーバー」として動作し,専用のデータベースの情報をもとに,社内からアクセス要求のあったWebサイトの閲覧を許可するかどうかを判断する。

 ブラック・リスト方式は,トレンドマイクロの「InterScanWebManager」も採用している。こちらはデータベースに日本語のWebページが多数登録されていることを売り物にする。ただし,ウイルス検知機能を備えていない。

 InterScan WebManagerのデータベースの更新作業は,トレンドマイクロの関連会社であるネットスターが担当する。「ネットスターの日本人スタッフ約20人が閲覧制限対象とするWebサイトの選定に従事している。海外製品に比べて,より高い精度で日本語ページの閲覧制限ができる」とトレンドマイクロの網野マネージャーは説明する。InterScan WebManagerのデータベースには,約17万件のサイトが閲覧制限の対象として登録されているが,「そのほとんどは日本語ページ」(網野マネージャー)という。

 一方,シマンテックは国内1拠点,海外3拠点で,データベースの更新作業をしている。同社製品のデータベースに登録されている日本語ページは6万件程度である。

(西村 崇)

提供会社 シマンテック トレンドマイクロ
製品名 Symantec Web Security 2.0 InterScan WebManager
特徴 ブラック・リスト方式に加えて,ページ内の語句による制限機能を用意。ウイルス対策機能も搭載 ブラック・リスト方式の制限機能を用意。データベースは,国内で作成
データベースに登録済みのWeb ページの数 約140万件
(日本語ページは約6万件)
約17万件
(ほとんどが日本語ページ)
動作 OS Windows NT/2000 ,Solaris Solaris ,Linux
価格 1ユーザー当たり1万780円
(25 ~99 ユーザーの場合)
23万8000円
(30 ユーザー版の場合)から
出荷時期 2001年10月 2001年8月
備考 基本的にメール向けウイルス対策ソフト「Norton AntiVirus Gateways Solution 」に同梱して販売 アルプスシステムインテグレーション(ALSI )と2001 年4 月に共同設立したWebサイト閲覧制限ソフト専門会社「ネットスター」がデータベースの更新作業を担当
表●ウイルス対策ソフト・ベンダー2社のWebサイト閲覧制限ソフトの概要
注)ブラック・リスト方式は,専用のデータベースに登録されたWebサイトの閲覧を制限する方式