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 Java開発ツールの“決定版”と言えそうな製品が日本に上陸した。米トゥゲザーソフトの「Together ControlCenter(TCC)」がそれ。分析/設計やコーディング,実行環境に応じたアプリケーションの作成,ドキュメントの作成など,ソフト開発の上流から下流までをカバーするのが特徴だ。

図●トゥゲザーソフト・ジャパンの開発ツール「TogetherControlCenter」
右上のクラス図を修正すると,その結果が右下のソースコードに即反映される。メニューなども日本語化した完全日本語版は2002年6月に出荷する予定

 TCCが提供する機能は,多岐にわたる。主要なものを挙げると,(1)アプリケーションやデータベースの設計,(2)設計結果に基づくプログラムの作成,(3)プログラムのデバッグ,(4)プログラムが決められた仕様に従っているかどうかのチェック,(5)アプリケーション・サーバーをはじめとする実行環境に応じたプログラムの作成,(6)関連ドキュメントの作成,などである。

 通常は,設計やコーディング,ドキュメントの作成に,それぞれ異なるツールを利用する。TCCのような“オール・イン・ワン”の開発ツールは,ほとんど例がない。トゥゲザーソフト・ジャパン(東京都渋谷区)の脇本亜紀社長は,「TCCの狙いは,プロジェクト全体の生産性を上げること。単なるツールではなく,開発工程全体を支える“プラットフォーム”だ」と強調する。

 アプリケーションの設計には,オブジェクト指向モデリング言語のUML(ユニファイド・モデリング・ランゲージ)を用いる。UMLで設計すると,すぐに対応したJavaのコードが生成される([拡大表示])。逆に,Javaのコードを直すと,UMLによる設計結果が即座に修正される。

 設計の“定石”に当たる「パターン」も利用できる。基本的なパターンのほか,サーバー向け開発用Java API群の「J2EE」に関連するパターンを使うことが可能だ。

 コードの正当性をチェックするQA(クオリティ・アシュアランス)機能も,TCCの売りものの一つ。米サン・マイクロシステムズが作成したJavaのコーディング規約や,サーバー向けJavaコンポーネント仕様のEJB(Enterprise JavaBeans)の規約に違反していないかどうかなどをチェックできる。

 プログラムの作成後,実行環境を選択すると自動的にその環境に応じたアプリケーションを作成できる。WebLogic ServerやWebSphereなど,主要なアプリケーション・サーバーをサポートしている。あるアプリケーション・サーバー向けのEJB部品を,TCCを使って異なるアプリケーション・サーバー向けに変換することも可能だ。

 TCCはプログラミング言語として,JavaのほかにC++やVisual Basic,C♯(シーシャープ)なども利用できるが,現時点ではJava関連の機能が最も充実している。Windows,Solaris,hp-ux,Linux,Tru64 UNIXで動作する。

 トゥゲザーソフト・ジャパンはTCC 5.5の日本語対応版を11月28日に出荷開始した。プログラム・コード内で日本語を使うことはできるが,メニューやヘルプ,ドキュメントは英語である。価格は1開発者版で約70万円。当面は,TISと電通国際情報サービスの2社が,TCCの販売活動を担当する。メニューなどを含めて日本語化した完全日本語版は,2002年6月末から出荷する計画だ。価格は93万~95万円を予定している。2002年に4億円の売り上げを見込む。

(田中 淳)