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 ブリヂストンは,SAN(ストレージ・エリア・ネットワーク)を導入,社内にある複数ベンダーのシステムを,統合したストレージに接続する。将来はメインフレームなども同じSANに接続する計画だ。SAN導入に合わせて,バックアップ作業などの工数を減らし,年6000万円のコスト削減を目指す。

図●ブリジストンが現在進めているストレージ統合とシステム運用一元化の概要。
将来は,メインフレームなどのシステムも同じSANに統合する計画だ
 ブリヂストン・グループは8月に,人事労務システムをストレージ・エリア・ネットワーク(SAN)に接続した。来年末をメドに,事務センター,販売物流,関連会社向けシステムなどのオープン系システムをSANに接続する。最終的にSANにつながるストレージの容量は5Tバイト,サーバーは約40台になる([拡大表示])。

 これにより,システムごとに行っていたバックアップ作業の集約や,ディスクやテープの有効利用が可能になる。バックアップやバッチ処理に必要な時間を削減できる。ブリヂストンのシステム子会社のブリヂストンソフトウェア(東京都小平市)の竹崎一郎取締役システム技術本部長は,「従来は,バックアップ作業のために,毎日3時間ずつ利用部門の業務を停止していた。導入後はほぼゼロにできる」と語る。システムごとにバックアップ担当者を置く必要もない。

 さらに,システムごとに用意していたテープも減らせる。現在,ブリヂストンが使い回しているテープは600本以上にもなる。竹崎取締役は「少なくとも数十本は減らせるはず」と語る。

 バックアップ時間の短縮により,確実にバックアップできるというメリットもある。工場は24時間体制なので,昼休みなどの非常に短い間に,バックアップなどを行わなければならない。そのため些細なトラブルで,バックアップなどができなくなっていた。

 ブリヂストンはオープン系システムへの移行を進めており,それに合わせてSANへの取り組みを始めた。まず今年5月に,財務購買システムのストレージをSANに変えた。ストレージ機器には,ディスク・アレイにNECの「iStorage S4100」,バックアップ用のテープ装置にNECの「iStorage T700」を採用。このために約2億6000万円を投資したが,バックアップ作業工数やテープ代の削減によって年間6000万円のコスト削減を達成できる見込みだ。

 ブリヂストンでは,現在も物流,生産管理などの基幹システムはメインフレームを使っており,複数のベンダーのシステムが混在している。またタイヤの設計にはスーパーコンピュータを使っている。「将来的には,これらのメインフレームや遠隔地のサーバーもSANに接続し,ストレージ利用の効率化を進めたい」(竹崎取締役)とする。

 問題は,システムごとにバックアップの運用のやり方が異なっていることである。そのため,サーバー,メインフレーム群を,日立のシステム管理ソフト「JP1」を使って一元管理し,運用を統一する取り組みを同時に進める。一連のSAN構築は,ブリヂストンソフトウェアとNECが担当している。

(鈴木 孝知)