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サン・マイクロシステムズは10月21日、新しい価格体系を採用したソフト製品群「Java Enterprise System」を発表した。同社のミドルウエア・ソフト15製品を従業員1人当たり年間1万1000円で利用できるのが特徴。「シンプルで低価格」を前面に押し出してシェア拡大を狙う。

図1●「Java Enterprise System」に含まれるソフトとサービス
 「もうプロセサ数や利用ユーザー数をカウントする必要はない。Java Enterprise System(JES)の価格体系は名刺の裏に書けるぐらいシンプルだ」。米サンのスコット・マクニーリ会長は、JESの特徴をこう説明する。「TCO(総所有コスト)がガラス張りになるので、IT投資を予測しやすくなる」と続ける。

 確かにJESの価格体系は単純だ。従業員1人当たり年間1万1000円を払えば、Webアプリケーション・サーバーやディレクトリ・サービス、クラスタリングをはじめとするミドルウエア15製品を自由に利用できる。社内向けシステムだけでなく、社外の顧客向けシステムのサーバーで使っても構わない。しかもJESの価格には、導入コンサルティングや教育などのサポート費用も含まれている(図1[拡大表示])。契約期間中、顧客は3カ月に1度バージョンアップ版を受け取れる。

 「15製品はインストーラやユーザー・インタフェースを統一してあり、製品間の相性も検証済みなので、インテグレーション・コストも大きく節約できる」と米サンでソフト製品のマーケティングを担当するアニール・ガードレ副社長は主張する。「企業規模やこれまで利用していたソフトにもよるが、JESならライセンス料が半分から5分の1になる。15製品のうち2~3製品を使うだけで十分に元が取れる」。

 サンはJESの投入により、ソフト事業のテコ入れを目指す。「ソフト製品のシェアが上がれば、それに伴ってハードやサービスの売り上げも増える」とガードレ副社長は期待する。JESの各製品は同社のUNIXであるSolaris 8/9上で動く。12月から提供を始める。今後、Linux版も用意する。

 サンはサーバー用ミドルウエア以外にも同様の価格体系を適用する。「Sun Java System」のシリーズ名で、JESを含め六つのソフト製品群を用意する。日本では来春までにデスクトップ・ソフト群「Java Desktop System(JDS)」とJava開発ツール群「Java Studio(JS)」を出荷する。JDSはOS(SuSE LinuxまたはSolaris)、オフィス・ソフト(StarSuite)、Webブラウザ(Mozilla)などをまとめたもの。価格はサポートも含んで、パソコン1台当たり年1万円強になる見通し。一方JSの価格は開発者1人当たり20万円程度になる模様。

(松浦 龍夫)