東京マイコープやエルコープなど関東圏13の生活協同組合を会員とする首都圏コープ事業連合(東京都文京区)は4月に,新たな基幹系システムを全面稼働させる。狙いは,「発注仕入や配送に関する組合員の問い合わせに即座に答えられるようにすること」(システム部の石田敦史統括マネジャー)である。

図●首都圏コープ事業連合が4月に全面稼働するシステムの概要。メインフレーム,UNIXサーバー,Windows NTサーバー,約800台のクライアントから成る大規模クライアント/サーバー・システム
 問い合わせが多い発注仕入や配送に関するアプリケーションを既存のメインフレームから切り出し,UNIXとWindows NTを含む3層方式のクライアント/サーバー(C/S)環境で再構築した。メインフレーム上の既存システムは,午後5時にバッチ処理を開始すると,組合員からの問い合わせ対応に使うことができなかった。

 メインフレームで実施していた処理のうち,組合員管理,代金請求管理,発注仕入管理,配送管理などをC/Sシステムに移した。同時に,商品の電子カタログ管理などの新機能を追加した。今後,メインフレームは主として,約50万人の組合員からの受注データを夜間バッチで処理するために利用する。

 C/Sシステムのサーバー側アプリケーションの開発には,アプリケーション・サーバー・ソフトの「Silver- Stream」(開発は米シルバーストリーム・ソフトウエア)を利用した。クライアント側アプリケーションは業務に応じて,JavaあるいはHTMLで開発した。

 SilverStreamとJavaを組み合わせたのは,クライアントへのアプリケーション配布の手間を削減するため。SilverStreamを使うと,クライアント機のJavaアプリケーションをサーバー側に搭載しておき,それが更新されたときにだけクライアント機に自動的に配布するようにできる。

 さらに,アプリケーション・サーバーを採用したことで,アクセスが集中した際に自動的に負荷を分散するほか,アクセス制御によりセキュリティを確保できるようになった。

 首都圏コープは1998年に新システムの検討を開始し,1999年に本格的な開発に着手した。今後は,インターネットへの取り組みを強化する計画だ。6月には,これまでOCRで受け付けていた注文を一部Webで受けられるようにし,今秋をメドにすべての商品の注文をWebで受け付けられるようにする。

(中條 将典)