コーヒー店チェーン最大手のドトールコーヒーは,消費低迷もどこ吹く風,1962年の創業から39期連続で増収を達成している。2000年9月には国内店舗数が1000店を突破。次なる目標を2000店と定め,ハードウエア増強を含めて情報システムの再構築に取り組んでいる。店舗や仕入れ先を結ぶネットワークを刷新。同社が手がける7種類の飲食店すべてで共通に利用できるPOSレジスタの配備も始めた。

 「150円でレギュラー・コーヒーが飲める」をうたい文句に,セルフサービス・スタイルのコーヒー店のパイオニアとなったドトールコーヒー。看板店の「ドトールコーヒーショップ」は,1日の来店客が全国で約50万人,コーヒー豆の消費量は1日4トンを超える。

 ここ数年,外食産業は不況風に苦しんでおり,売上高が前年を下回る飲食店が続出している。だが,「ドトールコーヒーショップは,既存の直営店もフランチャイズ店も,ほとんど前年割れになっていない。それに新規出店分の売上高を上乗せするので,売り上げ増を達成できている」(高橋義信取締役管理統括副本部長)。コーヒー1杯の値段も,1990年に180円に値上げしただけで,その後は据え置いている。1999年から展開を始めたイタリアン・エスプレッソ店「エクセルシオール・カフェ」も好調で,出店ペースが上がってきた。

 実際,ドトールコーヒーの業績は快調そのものだ。1962年の創業から39期連続で増収を達成。1998年3月期はコーヒー豆が世界的に暴騰したため減益に甘んじたものの,それ以降は前年度比20%以上の増益を記録している。好業績を背景に同社は,1993年の店頭上場に続いて,2000年11月に東京証券取引所1部に上場を果たした。

目指すは2000店体制

 ドトールコーヒーは現在,7種類の業態の飲食店をチェーン展開している。ドトールコーヒーショップとエクセルシオール・カフェのほか,フルサービスのコーヒー店「カフェ コロラド」,ハワイアン・カフェ「マウカメドウズ」,スパゲティ店「オリーブの木」などである。すべての業態を合計した国内店舗数は,2000年9月に1000店を突破した。2001年3月末には合計1060店に達する見込みだ。

 同社の次なる目標は,ずばり2000店。これに向け,ドトールコーヒーショップとエクセルシオール・カフェを中心に,毎年100店のペースで新規出店を続けていく計画だ。

 多店舗化と並行して,同社が今後,事業の柱に育てようとしているのが,ドトール・ブランドの食品販売事業である。具体的には,コーヒー飲料やコーヒー・ゼリー,アイスクリームといった食品を,1998年8月からコンビニエンス・ストアや量販店で販売している。売上額は毎年,倍々で伸びており,2001年4月以降,商品の品ぞろえを拡充し,販売先も増やしていく計画だ。

 今後の2000店体制と食品販売事業の拡大に対応するために,ドトールコーヒーは,情報システムの全面刷新に取り組んでいる。現在は「次期システム全体の構想をまとめている段階」(高橋副本部長)。2002年4~9月に稼働させることを目標としている。

(中村 正弘)