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 大判プリンタやプロッタを製造・販売する日本オセ(旧NSカルコンプ,東京都港区)が基幹系システムの刷新を進めている。昨年10月に稼働した経理システムに続き,今年5月には保守サービス・システムと人事システムを相次いで稼働させた。

 刷新のポイントは,新システムの稼働環境として,Linuxを搭載したパソコン・サーバーを全面採用したこと。日本オセは,受発注管理や生産管理など残りの基幹系システムも順次Linuxサーバーで再構築する方針である。

 「長時間連続稼働をさせた場合,商用UNIXやWindows NTよりもLinuxのほうがダウンしにくい」(日本オセの澤藤宗彦商品技術本部情報通信システム部長)と判断して,Linuxの全面採用を決めた。日本オセには自社製品の制御用ソフトウエアのOSとして,Linuxを3年前から利用していた経験もあり,「Linuxの潜在能力の高さは十分に理解していた。Linux上で動作する業務アプリケーションがそろえば,現在はWindows NTサーバーやUNIXサーバー上にある基幹系システムをLinuxサーバー上に移植したいと考えてきた」(同)と言う。

図●日本オセは基幹系システムをLinuxサーバー上に移行する計画を進めている。2001年5月までに,経理,人事,保守サービスの3システムをLinuxサーバー上で稼働させた

 日本オセは,これまで経理システムで利用していたパッケージ・ソフト(住商情報システムの「ProActive」)のLinux版が登場したのを機に,Linuxサーバーへの移行を開始した。まずProActiveの動作環境をWindows NTサーバーから,Linuxサーバーに変更した。続いて今年5月には,UNIXサーバー(OSはSunOS)上の保守サービス・システムと,Windows NTサーバー上の人事システムを,Linuxサーバー上に移行した([拡大表示])。

 保守サービス・システムのアプリケーションはJavaやPerlを使って社内で開発した。「保守サービス・システムは当社特有の業務で,機能追加も頻繁にあるため,パッケージ・ソフトは利用できなかった」(澤藤部長)。開発作業には,システム部門のスタッフだけでなく,製品開発部門のエンジニアも協力した。「当社にはプリンタなどの制御用ソフトウエアをLinux上で開発した経験のあるエンジニアがたくさんいたので,開発作業はスムーズに進んだ」(同)。一方,人事システムは,国産のパッケージ・ソフトを使って再構築した(製品名は未公表)。

 経理システム用サーバーは,Pro-Activeが指定する,ターボリナックス ジャパンのTurbolinuxを搭載する。一方,保守サービス・システムと人事システムのサーバーは,デルコンピュータ製のハードにプリインストールされていたレッドハットのRed Hat Linuxをそのまま使っている。

(栗原 雅)