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プログラミングやデバッグといったソフトウエア開発作業を効率化するIDE(統合開発環境)の一つ。(1)オープンソースなので無償で入手できる、(2)IDEとしての機能が充実している、(3)サードパーティ製のさまざまな追加ソフト(「プラグイン」と呼ぶ)を組み込んで利用できる、などの特徴を備える。日本でもJava開発者を中心に利用が進んでいる。

 Eclipseを管理する非営利団体「Eclipse Foundation」のWebサイトであるEclipse.org(http://eclipse.org/)から、Eclipseを無償でダウンロードできる。無償とはいえ、プログラムを作成している最中に次に入力すべきコードの候補を自動的に表示する機能を持つエディタやデバッガなど、開発作業に必要な基本機能をひと通り備える。日本語も使える。ただしGUIを開発する機能は標準で備えていない。

 Eclipseのもう一つの魅力は、Eclipseに組み込んで利用できるプラグインが充実していることだ。UML(統一モデリング言語)によるモデリング・ツール、データベース設計ツール、テスト・ツール、ネットワーク機器管理ツール、さらにPHPやC++、COBOLといった言語による開発を可能にするツールまで、600種類を超えるプラグインが入手できる。これらの多くは、サード・パーティが開発したものである。Eclipseではこのようなプラグインを、Eclipse自身が提供する機能と同じように利用できる。

 EclipseはIDEであるとともに、さまざまな機能を組み合わせて使える「共通プラットフォーム」とみなすことができる。日本IBMや富士通はこの点に注目し、自社製開発ツールの共通プラットフォームとしてEclipseを採用している。

 Eclipseは、米IBMが1999年に開始した次世代IDEに関する研究開発プロジェクトに端を発する。IBMは2001年11月に、IDEの普及を狙い研究成果をオープンソース化した。同時にIBMや米ボーランドなど9社が「Eclipse.org」というコンソーシアムを設立。以後、Eclipse.orgが中心となって、Eclipseの普及や機能強化を進めている。Eclipse.orgには、その後、富士通や日立製作所、独SAPなどが加わり、現在50社以上が参加している。

 Eclipse.orgは今年2月、非営利団体「Eclipse Foundation」になった。Eclipse.orgはWebサイトの名称として存続している。今後は、常設の管理組織が標準化団体などと協力して、各種ツールの整備を進め、その成果をオープンソースの形で公開していく。

 Eclipseの“対抗馬”としては、オープンソースのIDE「NetBeans」を開発する「NetBeans.org」がある。米サン・マイクロシステムズは開発ツール「Sun Java Studio(旧Forte for Java)」でNetBeansを採用している。サンは今年2月中旬の時点で、Eclipse Foundationには参加していない。

(西村)