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斉藤 太朗 日立製作所 ソフトウェア事業部 ネットワークソフトウェア本部
黒崎 芳行 日立製作所 ソフトウェア事業部 ソリューション本部

他の管理システムと連携

ネットワーク管理ツールには,システム管理ツールが得意とするソフトウエアの稼働状況の管理やヘルプデスクとの連携機能を持つものが登場しています。他の管理ツールと連携させながら使い分けると効率的に管理ができます。

 ネットワーク管理ツール,システム管理ツール,ヘルプデスクは,使用する分野がそれぞれ異なります。ネットワーク管理ツールは障害の検出や切り分け,統計情報の収集に使うものです。

 システム管理ツールはソフトの配布やインストール状況の確認,コンピュータのリモート・コントロールといった機能を持ち,運用管理や障害対応に使うのが一般的です。ヘルプデスクは問題解決に必要な情報をデータベース化し,エンドユーザーに向けて提供します。

 ヘルプデスクやシステム管理ツールとネットワーク管理ツールを連携させながら使い分けると,管理作業全体の効率化を実現できます。

写真3 ネットワーク管理ツールによるソフトウエアの状態表示
ソフトに異常が検出されるとネットワーク・マップ上の該当ノードの色が赤色に変わる。順次クリックしていくと,異常が発生しているソフトと,異常の内容をその場で把握できる。画面は,日立製作所の管理ツール「JP1」の例である。

アプリケーションと合わせて管理

 ネットワーク管理ツールには,ソフトの稼働状況の監視など,システム管理ツールが備える機能の一部を持つものがあります。ソフトの稼働状況を監視できるネットワーク監視ツールを使えば,マネージャでハードとソフトの状態を一元的に監視できます(写真3[拡大表示])。このことで,障害の通知や切り分けが容易に実現できるようになるのです。

 ソフトの稼働状況を監視する方法には,(1)アプリケーション・プロセス名をMIB化して,SNMPで定期的にポーリングする,(2)監視対象のパソコン自身がプロセスを監視するエージェントを常駐させ,必要に応じてマネージャに通知させる――の2通りがあります。SNMPを使って,正常に停止中のものも含むすべてのプロセス名を監視し続ける方式は,マネージャの処理負荷とネットワーク・トラフィックの両面で無駄が多くなります。このため,エージェントを常駐させる製品が多くなっています。

 監視対象のソフトによっては,複数種類のプロセスを同時に実行したり,同一プロセスを複数実行させるものもあります。このような場合,どの組み合わせで起動していれば正常なのかをあらかじめ設定しておきます。ゲーム・ソフトのプロセスなど,起動していることが業務上好ましくないものは,起動時にマネージャ側に警告を表示するよう設定するのも有効です。

ほかのシステムと使い分ける

 ネットワーク管理ツールは,システム管理ツールに比べると,個々のコンピュータのシステムにかかわる細かい部分までは監視できません。とはいえ,アプリケーションの稼働状況や,プロセッサやメモリーの使用状況といった基本的な情報は取得できます。ネットワーク管理ツールで1次切り分けをして,さらに細かな対応はシステム管理ツールやヘルプデスク・システムで取るといった使い方が一般的です。

 ネットワーク管理ツールの中には,ヘルプデスク・システムと連携できる製品もあります。マネージャで収集した障害イベントを自動的にヘルプデスクのデータベースに登録することで,同種のイベント発生を統計処理したり,データベースから過去の対応を検索できるようにします。この結果,管理者は類似の障害を調査したり,障害発生の傾向を分析して,障害発生を未然に防止する対策を取れるようになります。