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小森 博司氏 コンパック コンピュータ カスタマーサービス推進本部
第二カスタマーサポート本部 第二ナレッジセンター

新機能だけでも導入効果がある Active Directoryは見送る

Windows 2000は,Windows NTに比べ,様々な機能が追加されている。だが,新機能をすべて取り込む必要はない。機能を選択して活用するのが導入成功の秘訣(ひけつ)だ。

 食品製造業のB社は,情報共有を目的としたファイル・サーバーにNT 4.0 Serverを導入。全社共通の情報を掲載する共有ディレクトリと,部門ごとの共有ディレクトリを作り,全社員の情報共有を実現していた。

表1 ファイル・サーバーとして利用するときに使えるWindows 2000の主な新機能

ファイル・サーバーとしての機能が充実

 しかし,B社のファイル・サーバーは運用上大きな問題を抱えていた。最大の問題は,一部のユーザーが大量のファイルをサーバーに置いて,ディスク容量を使い果たしてしまうこと。ファイル・サーバーを個人のローカル・ディスクの代わりにしないよう社内に注意していたが,徹底しない。

 一方で,ディスクの増設が容易でないという問題もあった。従来使用していた同一パーティションボリューム・セットを追加する場合は,再起動の必要がある。このため,増設するディスクは別のパーティションにしていた。この結果,新しいパーティションはほとんど使われずに,古いパーティションの容量は不足のままといった状態が続いていた。

 パーティションにディスクを増設するために,ボリューム・セットを使用してボリュームを増設することも試みた。しかし,ディスク増設時に再起動が必要なため,あらかじめ全社にメールで周知した上で,システム部員が日曜に出勤して増設する必要があった。

図2 ファイル・サーバー機能を大幅に拡張したWindows 2000
Windows NT 4.0をファイル・サーバーに使用していたB社は,(1)同一パーティションに追加する形でハード・ディスクを増設する場合,長時間の停止を伴う再起動が必要,(2)ユーザーごとに使用可能な容量を制限できない,という悩みを抱えていた。Windows 2000を導入することでいずれも解決できる。
 このような問題は,Windows 2000へのバージョンアップで解決できる。Windows 2000は,ディレクトリによる資源の一元管理といった大きな変化に注目が集まりがちだが,実際にNTを使用しているユーザーにとって最も便利な機能拡張は,ファイル・サーバーとしての機能強化である(表1[拡大表示])。

 B社の場合,ユーザーごとのディスク使用量を制限する「ディスククォータ」と稼働中のパーティション変更を可能にする「ダイナミックディスク」によって,問題を解決した(図2[拡大表示])。

 ディスククォータは,NTFSボリュームのメタデータ領域にユーザーごとの使用容量を記録することで実装している。実際の使用にあたっては,グループごとの指定と,あるディレクトリ以下といったボリュームを細分化した形での指定はできない。しかし,NT Serverに比べれば大きな進歩である。

 もう一つのダイナミックディスクは,Windows 2000で新しく追加されたディスク・パーティション形式。再起動せずにパーティションを変更できる。