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吉田 藤助氏 日本NCR カストマー・サービス本部 ネットワーク・サービス事業部 無線LAN担当
田丸 哲美氏 日本NCR 流通システム本部 マーケティング統括部 製品企画第一担当部

導入テストでチューンアップ

 大規模な無線LANネットワークの構築では,周到な計画と同時に,実地での試験が欠かせない。無線は微妙な条件によって通信状況が異なる。机上の設計だけでは期待した性能が出ないこともある。

図3 検証ツールによるスループット測定と改善の例
C社ではアクセス・ポイントの設置後に,検証ツールでスループットを測定した。その結果を分析してアクセス・ポイントを増設した。
 コンピュータ教室を持つC社は,教室を中心とする拠点に無線LANを配備することにした。教室のレイアウト変更やパソコンの移動を考えると,無線LANには十分なメリットがあったためだ。しかし設計時には,アクセス・ポイントの設置台数と設置場所を判断できなかった。そこでC社では,検証ツールでスループットを測定した結果に基づいて,アクセス・ポイントの設置場所を決めた(図3[拡大表示])。

 IEEE802.11bに準拠する無線LANメーカーの多くは,通信範囲を測定する検証ツールを提供している。例えばNCRのWaveLANには,パソコンにインストールして使用する「WaveMANAGER」がある。

 C社では,まずアクセス・ポイントを103号教室に設置した。外部からの雑音の影響が少ないことなどがその理由である。ところが,検証ツールによる測定の結果,事務室や会議室,ロビーなどの場所では,信号の受信レベルが低く,フォール・バックが頻発していることが判明した。

 このため,2台めのアクセス・ポイントを事務室に増設した。その結果,管理室を除いてフォール・バックは解消した。管理室は5.5Mビット/秒にフォール・バックしたが,ここでの通信の機会は多くないため,実用上の問題はないと判断した。

 結果として2カ所になったアクセス・ポイントは,教室系と事務系に分けた。教室と事務室のトラフィックが互いに影響しないようにするためである。このため,SSIDは別にした。また,互いの電波が悪影響を与えないように,1台めと2台めのアクセス・ポイントは別チャネルに設定した。