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吉田 藤助氏 日本NCR カストマー・サービス本部 ネットワーク・サービス事業部 無線LAN担当
田丸 哲美氏 日本NCR 流通システム本部 マーケティング統括部 製品企画第一担当部

無線使ってLANを完全2重化,アプリ改造で無停止運用実現

同一のSSIDを持つアクセス・ポイントのエリアを重ねれば,端末区間の2重化が容易に実現できる。システムを停止させない切り替えも可能だ。ただし,信頼性を向上させるには,有線の区間やアプリケーションまで考慮したシステム設計が必要である。

 B社は,業務系ネットワークをIP化した際に,端末区間の2重化を主な目的として無線LANを導入した。

無線のエリアを重ねて耐障害性を強化

図3 端末区間の2重化に無線LANを活用したB社
B社はアクセス・ポイントを2重化することで,耐障害性の高いLANを構築した。一つのアクセス・ポイントが使用できなくなった際に,パソコンが通信停止を検出し,正常なアクセス・ポイントに自動的に切り替える。
 無線LANを使った信頼性向上の基本テクニックは,同一のSSIDを持つアクセス・ポイントを,チャネルを変えながらエリアを重ねて設置すること。これで,一方のアクセス・ポイントに障害が発生しても,他方のそれに切り替えて通信を継続できる。

 B社では,フロア全体をカバーする業務系システム用のアクセス・ポイントをフロアごとに2カ所ずつ設置した。フロア内の業務用パソコンは片方のアクセス・ポイントが使えなくなっても,もう一方のアクセス・ポイントに切り替えられる。

 障害時の切り替えも入念に検討した。無線LAN端末はアクセス・ポイントから定期的にビーコン信号を受信することで,リンク状態をチェックする。アクセス・ポイントが障害状態になればビーコン信号が送出されなくなり,それを契機に端末が別のアクセス・ポイントに接続を切り替える。

 ただしこれだけでは不十分だった。アクセス・ポイントが正常に稼働していても,アクセス・ポイントとサーバーを結ぶ有線区間が障害になった場合に切り替わらないからだ(図3[拡大表示])。例えばイーサネットが断線した場合。アクセス・ポイントからのビーコン信号は止まらず,端末も切り替わらない。

 このためB社では,LANスイッチまでの通信を定期的に確認するアクセス・ポイント製品を選択して,途中の伝送路の障害時にアクセス・ポイントが切り替わるようにした。