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茂手木 昌洋 富士通 システムサポート本部ネットワークサポート統括部ネットワークシステムサポート部

図2 A社はまず,スイッチング・ハブとクライアント・パソコンのLANポートとより対線ケーブルの組み合わせが適切であるかを調査
 LANポートには「MDI」と「MDI-X」の2種類が,より対線ケーブルにも「ストレート」と「クロス」の2種類がある。この組み合わせが不適切だと通信不能になる。

ケーブルとポートの組み合わせが重要

 実は,LANポートには「MDI」(media depend interface)ポートと「MDI-X」ポートの2種類がある。また,より対線ケーブルにも「ストレート・ケーブル」と「クロス・ケーブル」の2種類がある。これらの組み合わせを誤ると,通信不能に陥るのだ。

 A社が使っていたより対線ケーブルは,最も広く普及しているUTPケーブル。一般的なUTPケーブルは,銅線2本を1対としてねじり合わせた計4対のより対線からなる。10BASE-Tや100BASE-TXでは,4対のより対線のうち2対(銅線4本)だけを使う。

 MDIとMDI-Xの違いは,この4本の銅線を送受信にどう使い分けるかにある。LANポートには8本の銅線に対応する8本のピンが装備され,左から右へ1~8番のピン番号がついている(図2[拡大表示])。

 MDIポートでは1番と2番が送信用で,3番と6番が受信用。MDI-Xポートでは逆に,1番と2番が受信用,3番と6番が送信用である。

異タイプのポートはストレート接続

 ストレート・ケーブルとクロス・ケーブルの違いは,ケーブルの両端に付いているモジュラ・プラグでのピン番号が双方で同一かどうかにある。ストレート・ケーブルでは文字通り,両端のピン番号は同じである。

 ケーブル接続する二つの機器のLANポート間では,一方の機器の受信用ピンを他方の送信用ピンに,送信用ピンは他方の受信用ピンにつなぎ込む必要がある。つまり,MDIポート同士を接続する時はクロス・ケーブルを,MDIとMDI-Xポートの接続時はストレート・ケーブルを使う。

 パソコン向けのLANカードは,MDIポートを持つ製品が一般的。一方,LANスイッチには,MDIポートとMDI-Xポートが別々に装備してある製品もあれば,一つのポートがMDIとMDI-Xを兼ね,手動操作で切り替える製品もある。

 A社のネットワークを調べたところ,スイッチング・ハブとクライアントを結ぶUTPケーブルはすべて,ストレート・ケーブルだと分かった。このためA社では,LANポートとUTPケーブルの組み合わせや結線に問題はなく,ここにはスループットを低下させる要因はないと判断した。