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大沼 守一氏 NTTコミュニケーションズ ソリューション事業部ITビジネス推進部AppMasterコンサルタント
川崎 啓介氏 NTTコミュニケーションズ ソリューション事業部ITビジネス推進部AppMasterコンサルタント

図2 A社が導入した品質監視の項目
 トラブルを体験したA社は,帯域管理装置で品質を監視することにした。(1)サーバーとクライアントの間のラウンド・トリップ(往復)時間,(2)サーバーの処理遅延,(3)通信エラーと再送,(4)転送帯域――を監視し,異常が発生した場合はSNMP(simple network management protocol)マネージャに通知させる。

帯域制御をアプリ種別ごとに変更

 トラブルを解決するためにA社は,帯域管理装置を使って情報を収集。サーバーのアプリケーション別に細分化しながら分析した。

 A社は調査結果に基づいて,アプリケーション・プロトコル別に帯域制御を設定し直した。HTTPのように複数のサーバーで使うプロトコルは,さらにIPアドレスで分類し,サーバー別に帯域を制御することにした。

 新しい設定では受発注システムへのクライアント・アクセスと情報系システムの最低帯域を350kビット/秒に減らした。空いた分の300kビット/秒は,新たにレプリケーション用の最低帯域に割り当てた。

帯域管理装置で通信品質も監視

 基幹業務に直結する受発注やSCMのトラブルは企業の死活問題。エンドユーザーの申告を待って対処する現状の管理体制では手遅れになりかねない。A社は,帯域管理装置を活用して通信品質も監視することにした(図2[拡大表示])。

 具体的には(1)サーバーとクライアント間のラウンド・トリップ(往復)時間,(2)サーバーの処理遅延,(3)通信エラーと再送,(4)転送帯域――を監視。それぞれに設定したしきい値を超えた場合には,SNMPマネージャに通知させることにした。

 通信品質の監視は予想以上の効果が表れた。エンドユーザーには認識されにくいトラブルや,ネットワーク以外で発生しているトラブルが発見できるようになった。例えば,グループウエアの設定ミスが原因で多数のクライアントへ一斉にサーバーが同報するのを発見できた。また,HTTPトラフィックの急増で社内へのウイルスの侵入に気づいたこともあった。