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鈴木 健氏 ネクストコム テクニカルサポート部

図2 B社はレイヤー2スイッチのリンク切り替え機能を高速化して障害からの復旧を早めた
通常のスパニング・ツリー・プロトコルを利用した経路切り替えでは障害復旧に時間がかかるため,IP電話の信頼性が低くなる。そのため,アップリンク・ポートだけを高速に切り替えられるメーカー独自機能を活用した。比較的新しいレイヤー2スイッチではこれに相当する標準技術のIEEE802.1wを利用できる製品もある。

STPの高速化で復旧時間を短縮

 B社は復旧時間を短縮する方策として,IEEE802.1wで規定する高速版スパニング・ツリー・プロトコルを使うことを考えた。だが,新しく導入する機器すべてをIEEE802.1w対応にするとコストがかさむ。そこで,次善の策としてメーカー独自の拡張機能を採用することにした。新規導入では機器メーカーを統一したため,メーカーが独自に実装しているSTPの拡張機能を使うことができた。

 この機能を使うと,あらかじめアップリンクに指定した二つのポートの間で障害時の高速切り替えが可能になる。通常のSTPで必要となる問い合わせと確認を省くためだ。不通になった場合には,数秒以内に通常は通信をブロックしている予備系のポートに切り替える(図2[拡大表示])。

 B社は,この機能を有効に働かせるためにLANの構成に工夫を施した。具体的には,L3スイッチと各L2スイッチの間で単純な三角形を構成するように各機器を設置した。

 こうすることでSTPでブロック・ポートを決定する際の経路コストの見積もりが容易になる。障害時の切り替え動作を確実にするには,L2スイッチのアップリンク・ポートの一つがブロック・ポートとして指定されている必要がある。ブロック・ポートはルート・ブリッジから最も遠いポートに指定されるので,L3スイッチを頂点にして,最も遠いポートがL2スイッチの予備用アップリンク・ポートになるようにした。