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 ニチメン,オムロン,セゾン情報システムズ,理経などが,通信衛星を使ったIPネットワーク・サービスを提供する合弁会社「Pacific Sky Network」(仮称)を設立する準備を進めていることが明らかになった。新会社は年内にも設立する模様。

 Pacific Sky Networkが提供するのは,VSAT(very small aparture terminal)と呼ばれる小型地球局による衛星通信システムを使ったIP通信サービス。企業内イントラネットや企業間エクストラネットの構築に適する。今回の新会社構想についてパンアムサット日本営業所の担当者は「メガビット/秒クラスのIPルーティング・サービスを提供する。地上系の国際専用線を使う場合に比べ,低コストでイントラネットを構築できる」と話している。

 通信衛星は,当初は米パンアムサットのPAS-2を使用する。PAS-2のカバー・エリアはアジア・太平洋地域。使用衛星を,PAS-4,同8,同9,同10と順次増やしていき,最終的には全世界をカバーする計画。中国の大連や上海などの工業団地にアップリンク用のゲートウエイ設備を建設する計画もある。衛星通信設備を持たない中小企業とゲートウエイをLANで結び,ゲートウエイで一括して衛星に向けてデータを送信する。

 新サービスの第一号ユーザーとして名前が挙がっているのは,株主候補のオムロン。同社の国内拠点とアジア地域に30数カ所ある拠点を結ぶイントラネットの構築に利用する計画である。このほか,アニメーション制作会社などが大量のセル画のデータ伝送に利用するという構想もある。セル画制作を委託しているアジア諸国の企業との間で,衛星通信を介してセル画をやり取りする。複数のアニメーション制作会社が参加する業界エクストラネットとなる見込みである。

(安井 晴海=日経コミュニケーション)