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Web技術

  • 基本アーキテクチャの理解が必須
  • Webの新しい利用法も押さえる

 技術スキルの中では,すべてのITエンジニアが知っておくべきコアスキルとしてまず挙がるのがWeb技術。EC(電子商取引)システムのほか,ERP(統合業務)パッケージやCRM(Customer Relationship Management), SCM(Supply Chain Management)といった基幹系システムにもWeb技術が使われるようになった今,Web技術を全く使わない企業情報システムはほとんどないと言っても過言ではない。その状況でITエンジニアが「Web技術のことを全く知らない」ようでは,顧客にもプロジェクト・メンバーにも相手にしてもらえない。

図8 すべてのITエンジニアが最低限身に付けておくべきWeb技術に関する知識
 しかし一口にWeb技術と言っても,JavaやC#などのプログラミング言語から,Webサービスのような新しい技術まで極めて幅が広い。また単に「用語を知っている」レベルと,パフォーマンスのチューニングまでできるレベルでは大きな違いがある。では,特に直接Web技術と関わりのないITエンジニアには,どの程度のスキルが求められるのだろうか。多くのベテラン・エンジニアの声を総合すると,最低限身に付けておくべき知識として,「Webシステムの基本アーキテクチャ」「Webアプリケーション・サーバーの機能と仕組み」「最新トレンドについての知識」が挙がった(図8[拡大表示])。

 アクセンチュアで主にWebを使ったシステムの設計に携わる白川智之先端技術グループテクノロジー・アーキテクチャ・チーム・リーダーは,自らの経験を踏まえて「すべてのITエンジニアに知っておいてほしい最も重要な基本は,『Webシステムのアーキテクチャの知識』だ」と言う。

 つまり,インターネット上でデータはどう流れているのか,WebサーバーやWebアプリケーション・サーバー,DNS(Domain Name System)サーバー,FTP(File Transfer Protocol)サーバー,メールサーバーなどはそれぞれどんな処理を行っているのか,といった知識である。ITコンサルティング会社ケーティーコンサルティング(本社東京)の井上浩二社長は「我々からすると,『このあたりの基本は理解しているはず』と思うが,意外に分かっていない人が多い」と語る。

 基本アーキテクチャの知識の中でも特に重要になりそうなのが,Webアプリケーション・サーバーだろう。Webアプリケーション・サーバーはトランザクション処理や負荷分散,既存システムとのインタフェースといった,Webシステムの基盤となる機能を受け持つ。Webアプリケーションの開発は,Webアプリケーション・サーバー上で行うのが一般的になっているだけに,できるだけこの製品に関する知識を深めて欲しい。

Webサービスの基本を知る

 Webは特に進歩が激しい技術だけに,IPv6( Internet Protocol version6)やVoIP(Voice over IP),Webサービスといったインターネットに関する最新の技術動向と合わせて,こうした新技術を利用して企業がどんなビジネスやサービスを実現しているのかにも注意を払っておく必要がある。

 プロジェクト・マネジャーやコンサルタントとして数多くの企業情報システムの設計を手掛け,現在はソフト流通大手のソフトバンク・コマースでソリューション事業を率いる沼本浩技術開発本部長は「ITエンジニアが知っておくべき新技術としては特にWebサービスが重要」と言う。「Webサービスとはどんな仕組みで,企業にどんなメリットをもたらしてくれるのかを理解しておくべきだ。Webサービスは特定の開発環境や言語に依存しないオープンな技術なので,今後あらゆるシステムに関わってくる可能性が高いからだ」と,沼本部長は指摘する。