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狙い:営業プロセスを評価することで、営業担当者の顧客に対する提案力を強化
コスト:営業支援システムへの投資額は、1億円未満
IT:日本ネットワーク研究所のSFAソフトを採用

食品大手のカゴメは4月に、営業担当者の人事評価制度を刷新する。活動内容を新たに評価項目に加えて、営業担当者を正当に評価することが狙い。

 カゴメは99年7月から新しい営業支援システムを導入して営業体制の大改革を推進中で、今回の新体制もその一環。営業支援システムにより、顧客への訪問計画や商談進ちょく状況などをイントラネット上で把握して、評価につなげる。新制度の対象は、小売りや卸などの顧客に対して飲料や缶詰製品などを販促する約360人の担当者。

 現在は、主に各担当者の売り上げ実績に基づいて評価している。しかしこれでは、「顧客との長期的な信頼関係」や「営業知識の獲得と共有」といった定性的な成果を反映しにくい。そこで、担当者の活動内容を評価基準にして、実績値ではなくプロセスが適切かどうかを判断できるようする。

 商談の内容や社内の情報共有への貢献度合いを重視しており、「3年先までの取引計画を顧客と共有しているか」や「営業支援システムへのアクセス頻度」など48項目に上る評価基準を新たに設定した。

 カゴメの98年度における売上高は1088億4000万円で、99年度は4期連続の増収増益を見込む。新制度を武器に営業力をさらに強化する考え。

営業体制を抜本的に見直す

 新制度の導入に先立ち、カゴメは営業体制を抜本的に見直した。商談の進め方を、顧客の業態別に4~6段階に標準化している。例えばスーパーや量販店向けの営業活動は、「新商品の紹介・導入」や「店頭における陳列状況の確認」など6段階に分解。営業担当者はこれに従って、WWWブラウザ経由で営業支援システムに週間や月間の活動計画と実績を入力する。営業活動の目標を明確にして、担当者が営業戦略を立てやすくするためだ。

 商談内容や訪問実績などの情報を営業部門全体で共有することで、組織的な営業も実現した。例えば、食品や飲料といった異なるカテゴリーの担当者が、システム上で互いの商談内容を確認することで、同じ顧客に対して一貫した販売戦略を提案できるようになった。

顧客の実績に応じた営業戦略立案を支援

過去の取引実績も分析可能に

 稼働中の営業支援システムは、日本ネットワーク研究所(本社東京)が開発して販売する「セールス・ナビゲーター」を採用。コンサルティングも同社が担当した。このソフトは、顧客を過去の取引実績や今後の可能性によって分類する機能も備えている。これにより、どの顧客を重点的に攻めるべきかを判断できる。

 WWWブラウザからシステムに入力する機能は、カゴメが自社で開発した。投資額は、コンサルティングとソフトを合わせて1億円未満に抑えた。

力竹尚子 rikitake@nikkeibp.co.jp