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狙い:給油以外の収益向上目指し、成功事例の共有と事務作業の軽減図る
コスト:ポータル用ウェブ・サーバーの構築などに5億円を投じる
IT:ID(認証番号)とパスワードによる会員制で運用

 コスモ石油は10月に、全国約6000のサービスステーション(SS)や特約店を支援するポータル・サイト「コスモ・オンライン」を立ち上げる。販促企画のヒントなど経営に役立つ情報を発信するとともに、石油製品をコスモに発注できるようにして事務作業の軽減を図る。投資額は約5億円。

 販売競争が激化するなか、石油元売り各社はSSや特約店の経営効率化を急いでいる。コスモ石油は車検やカー用品の取り付けなど、給油以外での収益力向上を目標に掲げ、これを支援するためにポータル・サイトを構築する。情報共有とコストダウン効果で、SSの経営基盤を強化する。

インターネットで系列の拠点を支援

成功事例を発掘して全国に周知

 コスモ・オンラインはまず、SSにおける販促の成功事例を共有する。例えば車検の受注件数が月間800台にも達する優良SSでは、顧客が給油に来た際に車検ステッカーで満了年月をチェックし、車検が近づいた段階でダイレクトメールを出したり、来店時にパンフレットを手渡すなどの営業手法を展開していることが判明した。

 こうした事例をポータルを介して全国の拠点に周知し、販促活動のヒントとして役立ててもらう。従来、営業の成功事例は年1回発行する販促ガイドブックなどでしか伝えられなかった。近い将来には、SS同士が情報交換するコミュニティの場としても役立てる。

 さらにコスモ・オンラインには、燃料油や潤滑油など石油製品の発注、販促グッズの配送依頼や売り上げ報告といったオフィス業務を支援する機能も盛り込む。これまでは電話やファクシミリでやり取りしたり、業務ごとの専用端末で対処していたために時間と手間がかかり、SSにおけるコスト削減の足かせになっていた。

会員制ウェブ・サイトで運用

 コスモ石油はコスモ・オンラインの開始に合わせて、カー用品の通販サイト「B-cle.com」も立ち上げる。顧客が注文した商品を最寄りのコスモのSSで受け取れるようにするほか、例えば商品がカーナビゲーションシステムなら、取り付けや操作説明などのサービスを顧客に提供できる体制を整える。「通販サイトとコスモ・オンラインに集まる情報相互活用し、顧客やSSに対する魅力ある情報を発信して売り上げを伸ばす」(ネット事業部)。

 コスモ・オンラインはSSごとにID(認証番号)とパスワードを発行して、会員制のサイトとして運用する。

 パソコンの導入費やプロバイダーとの契約料、通信費はSSや特約店が負担する。当初は規模の大きい約2000拠点が利用する見通しで、徐々に拡大していく方針。

川上 潤司 junji@nikkeibp.co.jp