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狙い:社員として必ず知るべきサービスや知識を、いつでも習得できるようにする
コスト:教材管理システムとコンテンツの開発で約1400万円
IT:WBTシステムに富士通のInternet Navigwareを採用

 大阪ガスは10月、9500人の全社員を対象にイントラネットを利用した教育システムを導入した。社員に周知徹底したい基本的なサービス知識やパソコンの使い方などを、1人ひとりが好きな時間に学習できるようにして、社員のスキルを底上げするのが狙い。

 大阪ガスは営業や技術担当者のほか、系列代理店のサービス要員を対象に年間400種類以上の教育プログラムを用意。既存の研修施設を使って講義を実施している。しかしこの方法は、教室の定員に応じて受講者を募集するため、希望する研修を受けられないといった課題があった。加えて研修施設への移動交通費は受講者の所属部門が負担するため、低コストの教育手段が求められていた。

 そこで、社員教育を効率良く運営する方法を検討し、WBT(ウェブ・ベースト・トレーニング)と呼ばれるシステムを取り入れた。今後は社内の普及状況を見て、グループ企業に対象を広げる。これまで教育を受ける機会が少なかった系列代理店の従業員にも、エクストラネット経由で提供する。

全社員向け教材で普及促す

 今回、用意したのは、顧客サービスの基礎知識のほか、ワープロや表計算などの基本的なパソコンソフトの使い方など11講座で、同時に205人まで利用できる。これらの講座はシステムの普及を兼ねて用意した全社員向けのプログラムで、パソコン教育は従来のOA教育に替える。

 受講者はまずイントラネット上で、WBTシステムと連動する研修管理システムに登録して、学習を開始する。個人ごとの学習の進ちょく状況はWBTシステムで管理するため、仕事の合間などを使って自分のペースで学べる。講座を終了すると、その結果は研修管理システムに自動的に蓄積される。

 すでに5月から試験的に運用しており、「気軽に学べるという声の一方で、職場で落ち着いて学習できないという人もおり、学習しやすい場所を設けることが課題」(井上哲夫・人材開発センター副所長)という。

教材作成にFlashを駆使

 WBTシステムの構築には専用ソフトである富士通のInternet Navigwareを採用。教材の一部は、作成を社外に委託した。約1400万円のシステム開発費のうち教材作成費は1000万円を占める。

 教材に使う写真や動画などのデジタルデータは、米マクロメディアの専用ソフトFlashを活用して作成し、視覚的な効果を高めた。

 WBTシステム導入に伴って、研修管理システムとの連動を図り、個人の学習結果を自動的に蓄積できるようにした。研修管理システムは、グループ会社の社員を含めて約2万人の研修受講歴や成績などをすべて把握できる。「今後は研修の受講結果などを分析して、社員1人ひとりのスキル・データベースとして積極的に活用する」(井上副所長)としている。

三田 真美 mmita@nikkeibp.co.jp