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狙い:小売店を支援してカテゴリー・マネジメントで主導権を握る取引先の拡大
コスト:未公表
IT:クライアント・サーバー型ソフトとして開発中。ASPでの提供も検討

図●CPMシステムの導入で花王製品のサプライチェーン改革を推進する[図をクリックすると拡大表示]
 花王販売(本社東京)は8月をメドに、CPM(カテゴリー・プロフィット・マネジメント)と呼ぶ小売店支援システムを開発する。小売店のPOS(販売時点情報管理)データから商品の需要を予測する機能と、台所用洗剤や男性向け化粧品などの商品カテゴリーごとに、品ぞろえや陳列スペースの広さを決定するカテゴリー・マネジメント機能を併せ持つことが特徴だ。

 小売店はこのCPMシステムを利用すると、在庫削減や欠品防止を実現できるとともに、売り場の効率を高められるという。花王販売は、このCPMシステムの導入を大手小売りチェーンなどに働きかける。販促キャンペーンの提案や売価の決定といったカテゴリー・マネジメントにおいて影響力を高め、小売店との関係強化を狙う。

売上高重視と利益重視を選択

 CPMは、「小売店がいくらまで在庫を持てるかという在庫資金と、実際に商品を並べる陳列スペースという両方の制約がある中で、売上高や利益を最大化するにはどの商品をどれだけ発注すれば良いかを計算するもの」(花王販売・流通開発部の鈴木直樹氏)。

 具体的には、POSデータから単品ごとの需要を予測。このデータを基に限られた陳列スペースにおいて、例えば売れ行きは良いが粗利率が低い商品と、その逆の特徴を持つ商品などについて、それぞれを何個ずつ並べれば、陳列スペースにおける売上高や利益を最大化するかを計算。こうした計算を、同じカテゴリーに属する全商品に対して実施する。

 さらに、そのカテゴリーを売り上げ重視の構成にするか、利益を追求するかといった小売店の経営方針を反映。最終的にそれぞれの商品ごとに在庫量を決める。この結果から、その時点における実在庫量を差し引けば、必要な発注量が分かる。これをウェブEDI(電子データ交換)経由で、花王販売に自動発注する機能を持つ。

中堅向けにASP方式も検討

 CPMシステムは、花王販売とプライスウォーターハウスクーパースコンサルタント(本社東京、PWC)が共同で開発している。花王販売が取引先の小売りチェーンなどに導入を働きかけて、PWCが必要なコンサルティングを実施する。すでに複数の小売店がテスト導入しており、「従来よりも在庫量を抑えながら、カテゴリー全体の売上高や利益を高められた」(鈴木氏)という。

 今後は主に大手小売りチェーンを対象に導入を進めていくが、中堅小売りに対してはASP(アプリケーション・サービス・プロバイダ)方式で利用してもらうことを検討している。

安倍俊廣 atoshiabe@nikkeibp.co.jp