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狙い:商品需要を予測。品ぞろえを適正化して商品回転率を向上する
コスト:未公表
IT:プライスウォーターハウスクーパースコンサルタントと共同開発中

 ソフマップは8月をメドに、商品の販売実績と顧客の購買行動データを分析して、店舗における品ぞろえを決定する新システムを稼働させる。このシステムを活用することで過剰在庫や売れ筋商品の欠品を防ぎ、月間の商品回転率を平均で1.4回から1.7回まで向上させることが狙いだ。

 まず新システムにPOS(販売時点情報管理)データを入力し、単品や商品カテゴリーごとの需要を予測する。パソコン関連のアクセサリーやコピー用紙などのOAサプライ品といった、需要が安定している定番商品については、この予測データを基にメーカーに自動発注をかける。1月から2月にかけて横浜店で主にOAサプライ品を対象に新システムの実験をした結果、「満足できる精度が出ることが確かめられた」(筒井泰宏・執行役員CRM部長)ためだ。

 一方、パソコン本体やデジタルカメラなど販売量が大きく変動する商品については、約205万人いるハウスカード(ソフマップカード)会員の購買履歴データを参考にして新システムの予測データを修正。発注量を適正化していく。

新しい需要予測方法を採用

 新システムは、プライスウォーターハウスクーパースコンサルタント(本社東京、PWCC)が開発したCPM(カテゴリー・プロフィット・マネジメント)と呼ぶ需要予測の方法論を採用している。

 具体的には製品の販売実績と粗利率などを勘案して、例えば売れ行きは良いが粗利率は悪い商品と、その逆の特徴を持つ商品などを総合的に評価。売上高や利益を最大化する在庫量(品ぞろえ)を自動的に計算するものだ。それから発注時点の実在庫を差し引くことで、必要な発注数量が分かる仕組みである。

 だが、これを「商品のライフサイクルが短いパソコンなどにそのまま当てはめるのは無理があるので、カード会員の購買行動を分析したデータを組み合わせた」(筒井執行役員)ことが、ソフマップが導入する新システムにおける大きな特徴である。

需要変動のパターンを分類する

 ソフマップがカード会員の購買行動を分析した結果、一部会員の購買データが商品の売れ行きを予測する指標として使えることが分かったという。例えばパソコン本体では、価格帯や性能、メーカーなどで分類すると市場に投入してから販売終了までの需要変化は、いくつかのパターンになる。

 さらにソフマップが「マーケット・リーダー」と呼ぶ数万人を対象に、その属性と購入商品を分析すると、「例えばある新型パソコンがどのパターンに該当しそうか、ピーク時の販売数がどれくらいになりそうかなどを一定の精度で予測できる」(筒井執行役員)。

 マーケット・リーダーは購入金額が年間200万円近いなど優良顧客である一方、新技術を盛り込んだ製品などを発売後の早いタイミングで購入していく特徴がある。さらにマーケットリーダーの購買行動の特徴から、いくつかのグループに分類し、「このグループが購入しているから、パターンAでなくパターンBだろう」というようにパターンを決定。そして「3000人中、1000人が購入しているから、同じパターンBに属するパソコンCより、ピーク需要は1.2倍になるのではないか」といった見当をつけるのだという。

安倍俊廣 toshiabe@nikkeibp.co.jp