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 日産自動車は、新車開発で立て続けに新機軸を打ち出した。

 今年1月末に北米で販売開始した新車種「インフィニティFX45」で、実在する特定の個人を顧客モデルに据えた開発手法を導入した。年齢などがターゲット客層に近い約8000人の候補から1人を選出。「自己主張がはっきりしていて、スキーが趣味。妻と子1人で家族との時間を大切にする」という属性の顧客をモデルとして選んだ。

 開発担当チームが話を聞いたり、ライバル車と乗り比べてもらうことによって、モデルのライフスタイルや価値観、車に対する要求などを深堀り。その結果を基に開発した。

 大勢の顧客の意見を取り入れると、個性がなくなり、顧客の支持を得られないことがある。日産は、1人の顧客を深く分析して開発に反映させることで、真のニーズをくみ取ることを狙った。モデルの選考や調査の方法は、想定販売台数や市場トレンドを考えてその都度見直す。今後、国内でも同様の手法を取り入れていくことを検討中である。

 今年後半からは、部品名や数量、素材などの情報からリサイクルの割合や費用を計算するシステムを稼働させる。2005年までに、国内のリサイクル可能率を現在より5ポイント増の95%に引き上げる。来年中に完全施行する「自動車リサイクル法」に伴う措置。リサイクル費用は顧客が負担するため、安価にリサイクルできる車を開発して競争力を高める。

相馬 隆宏 souma@nikkeibp.co.jp