あいおい損害保険は2月から、1万人の全社員が外出先から社内のデータベースを参照できるシステム「けいたいLAN」を稼働させた。営業担当者をはじめとする社員の業務効率を高めるのが狙い。パソコンのほか、携帯電話やPDA(携帯情報端末)から、ウェブ・ブラウザを介して社内のシステムに接続。電子メールの送受信や契約情報の照会、保険料の試算が可能である。

 特徴は、社員へのなりすましや情報漏えいを防ぐためにセキュリティを強化した点。モバイルで利用する場合、端末の紛失や盗難によって顧客情報が第三者に漏れるリスクが増える。

 そこで、1回限りの使い捨てである「ワンタイム・パスワード」による本人認証や、登録した端末以外からは利用できない仕組みを構築した。アクセスするURLもその都度変えるようにしたほか、端末内にデータを残さないようにするなど、徹底的に対策を施した。

 従来、外出中の社員はオフィスに電話をかけて、社内の事務担当者に連絡事項やスケジュールを確認してもらっていた。しかし、顧客や社員と電子メールで連絡を取り合う機会が増えたことが、業務効率をなかなか上げられない要因になっていた。メールの場合、本人しか確認できないため、外出先からオフィスに戻る必要があるからだ。新システムによって、完全な直行直帰型に移行することも可能になった。

相馬 隆宏 souma@nikkeibp.co.jp