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発注予定データを公開して、部品の調達力を高める[図をクリックすると拡大表示]
 リコーは、プリンターやファクシミリなど自社製品の部品仕入れ先との間で発注情報や設計情報を共有するSCM(サプライチェーン・マネジメント)システム「ラベンダーネット」を拡大する。今年6月から海外のグループ企業に順次展開するとともに、来年3月をメドに関連会社を含めた国内の全仕入れ先を対象に加える。

 対象となる部品仕入れ先を、現在の国内895社から、来年3月時点で海外も含めた1200社に広げる計画だ。国内の全仕入れ先および海外の主要仕入れ先が加わることで部品の調達力を高め、過剰在庫や欠品の発生を防げる見通しである。

 ラベンダーネットは、インターネットやVAN(付加価値通信網)を通じて、部品仕入れ先と情報をやり取りするシステム。このシステムを通して、リコーの各拠点にある在庫と8週間先分の発注計画を仕入れ先に公開するとともに、週次の発注情報をやり取りする。

在庫と発注情報を共有

 リコーが確定した発注情報をシステムに入力すると、仕入れ先に新規の情報があることをメールで伝える。これを見た仕入れ先担当者は、ラベンダーネットから発注情報をダウンロードし、自社の生産計画や納品業務に活用できる。仕入れ先にとっては、リコーの在庫情報と発注予定を把握できるので、納入する部品の欠品を防げるという利点がある。

 昨年2月以来、順次、国内の仕入れ先をラベンダーネットの対象に追加してきた。来年3月までに、リコー本体と国内の生産関連会社の仕入れ先が全面的にラベンダーネットに移行するメドが立ったため、今後は海外の仕入れ先への普及を進める。

 第1弾として今年6月に、中国の現地法人であるリコーアジアインダストリー(広東省)にラベンダーネットを展開し、部品仕入れ先46社を対象に加えた。今後、海外の現地法人へ順次展開し、来年3月までに1200社の仕入れ先と発注情報をやり取りできるようにする。

 現在、海外の現地法人は、紙の発注書を作成し、仕入れ先に郵送しているところが少なくない。このため、仕入れ先に発注情報を伝えるまでに2~3日かかっている。ラベンダーネットを利用すれば、この時間が半日になるため、生産リードタイムの短縮が期待できる。

 さらに、2005年3月をメドに、生産の機動力を向上させるための強化を加える。発注頻度を現在の週次から日次に短縮して、急激な需要の変動にも対応できるようにする。

長谷川 博 hhasegaw@nikkeibp.co.jp