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本人の同意なしに無差別・大量に送りつけられる電子メールのこと。例えば、ホームページへの書き込みやメーリングリストから得たメールアドレスに対して、ダイレクトメールを送信する行為を指す。ネットワークの帯域やディスクの空き容量などを浪費するため、インターネットの世界ではマナー違反とされている。

 インターネットを利用している人なら誰でも、見知らぬ相手から広告や宣伝のメールを受け取った経験が少なからずあるはずです。なかには、同じ内容のメールを繰り返し何度も受け取るケースもあるでしょう。

 こういったメールを送信する企業に対して、どのような印象を抱いたでしょうか。たとえ自分が購入を検討していた製品であっても、繰り返し同じような内容のメールを送られたのでは、好印象をもつことはないはずです。

◆脅威
知らぬ間に自社が送信元になることも

 このように、本人の同意なしに無差別に送りつけられるメールは「スパムメール」と呼ばれ、インターネットの世界ではマナー違反とされています。コンピュータやネットワークの資源を圧迫するのに加えて、利用者がメールをダウンロードしたり、参照する時間を浪費するためです。

 インターネットが浸透した結果、メールを使ってマーケティングを実施する企業が増えていますが、スパムメールにならないような配慮が必要です。

 もう1つ注意が必要なことは、知らぬ間に自社がスパムメールの配信元になってしまうといった危険があることです。メール送受信用のサーバーにセキュリティの不備があると、スパムメールを中継する「踏み台」として利用されます。送信元として自社のアドレスが記述されたスパムメールを送信されてしまうのです。

 例えば、通産省は1998年1月に、スパムメールを中継するという被害にあいました。同省のメールサーバーを経由して通産省が送信元となったメールが大量に送信されてしまったのです。

 ひとたびスパムメールの送信元と認知されてしまうと大きな問題を引き起こします。インターネットのセキュリティソフトには、スパムメールの受信を防止するために、特定のアドレスから送付されたメールを受信拒否する機能があります。

 さらに、悪質なスパムメールの送信元を告知する著名なホームページがいくつかあり、こういったところに自社のアドレスが登録されてしまうと、通常のメールですら受信してもらえなくなってしまう可能性があります。

◆対策
業務とITの両面で対処

 自社がスパムメールの送信元にならないようにするためには2つの対策が必要です。1つは、マーケティングや営業の部門に対して、スパムメールとならないような配慮を徹底すること。具体的には、利用者にメールアドレスを記入してもらう際に「メールを使ってマーケティングを行う」といった趣旨の文言を記述し、許可を得ることです。

 もう1つは、システム部門などインターネットのセキュリティ対策を担う部門が、スパムメールの中継に対する防止・監視を日々の運用に取り入れることです。

吉川 和宏 kyoshika@nikkeibp.co.jp