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直訳すると「評判の管理」。自社に対する消費者の評判を管理し、企業価値向上を目指す。CSR(企業の社会的責任)活動の一環で取り組むことが多い。

 JR西日本で発生した脱線事故後の対応のまずさが批判を浴びています。事実を隠ぺいするといった反社会的な企業体質が、事故を起こした根本的な原因だと問題視されています。三菱自動車でも、不祥事が発覚した際の対応のまずさが売り上げに大きく影響しました。相次ぐリコール隠しによる影響で販売不振が続いています。リコール発生後に誠意ある対応ができていれば、状況は変わっていたかもしれません。

 消費者から絶大な信頼を得ていたスリーダイヤのマークは、いまや信用を地に落としています。消費者から信頼を勝ち得るには長い時間を要しますが、JR西日本や三菱自動車のように信頼を失うのは一瞬です。企業イメージが悪くなると売り上げが悪化するだけでなく、株価も下がるなど良いことは1つもありません。こうしたなか、評判という無形資産を管理しようとする動きが出始めています。これを「レピュテーション・マネジメント」といいます。

◆効果
CSRに取り組む

 レピュテーション・マネジメントには、大きく2種類あります。既に築き上げたイメージをどう維持するのかと、傷ついた評判をどう回復すればよいのか—の2つです。

 企業イメージが高い企業は、どう現状を維持すればよいのかが課題になります。多くの企業が評判を維持する一環としてCSR(企業の社会的責任)活動に取り組んでいます。CSRに取り組む企業は、環境保護活動や管理職に女性を積極的に登用しているといったことを「CSRアニュアルレポート」にまとめて情報発信しています。こうした取り組みを積極的に開示することで企業価値の向上を目指しています。

 逆に傷ついた信用を回復していく過程もレピュテーション・マネジメントの一種です。不祥事や事故などが発生した場合、自社のブランドの損傷を最小限に留めるために情報を収集し、マスコミなど世間に向けて発信します。その際、自社にとって不都合なことであっても早期に発表することによってブランドへの影響を最小限にとどめます。

◆事例
全社レベルでCSR推進

 NECは2004年にCSRを推進するための体制を強化しました。グループ企業を含めてCSR活動を推進するために「CSR推進室」を新設。グループ企業を含めた企業行動憲章と行動規範を制定しました。コンプライアンス(法令順守)や環境保護などを重点テーマに指定し、株主をはじめとしたステークホルダー(利害関係者)から信頼を得ようとしています。この取り組みによって、ブランド価値の向上を目指しています。

(西 雄大)