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コンピュータと電話を統合的に扱う技術のこと。専用サーバーなどでPBX(構内交換機)の機能を制御して実現する。応用範囲は広いが、コールセンターなどで導入が活発。電話をかけてきた顧客の情報を瞬時に検索し、その顧客に合わせて対応する仕組みを築いている。1人ひとりへのきめ細かい対応で顧客満足度を高める効果がある。

 「もしもし。日経情報ストラテジー様、いつもご利用ありがとうございます。○○印刷まで急ぎのバイク便ですね。お届け先は前回と同じAさんでよろしいですか?10分以内に荷受けにまいります。ありがとうございました」—。

 ここで、バイク便業者の受注センターは、どう対応しているのでしょう。まず編集部から電話がかかってきた時点で、NTTの発信者番号通知サービスによって電話番号がわかります。そこで専用サーバーに蓄積してある顧客データベースから、その番号に該当する顧客を自動検索して、電話をとったオペレータのパソコン画面に顧客データを表示します。

 そこには顧客の基本情報のほか、過去の取引履歴も表示されるため、オペレータはそれを見ながら適切な会話ができます。よく利用する配送ルートならば、荷主にいちいち詳細を尋ねなくても「いつもと同じですね」と対応できるわけです。

 このように電話の世界とコンピュータの世界を結びつけることによって新しい付加価値を作る技術をCT I(コンピュータ-電話統合)と呼びます。

◆効果
キメ細かい“個客”対応が可能に

 CT I は受注センターや顧客相談窓口など顧客からの電話を受け付ける拠点、新製品紹介やサプライ品補充の案内などを顧客に積極的に知らせる拠点といったコールセンターでよく使われています。

 顧客の属性や取引履歴を参照しながら対応すれば、1人ひとりにきめ細かい対応が可能となるので、それだけ顧客サービスの質を高められます。結果として顧客満足度を向上させ、固定ファンを増やせるという効果が見込めます。

 社内的に見ても、顧客に対応する1件当たりの時間を短縮できたり、他の業務にデータを連携させられるので、業務効率向上の視点からもメリットは大きいでしょう。

 さらにCT Iの応用は幅広く、最近では「メッセージ統合」も進歩しています。これは電話やファクシミリ、電子メールといった各種メッセージを統合管理する仕組み。パソコンに届いた電子メールの内容を合成音声に変換し、外出先の電話から聞くといったことが可能なので、これまでの常識にとらわれない柔軟なワークスタイルを実現します。

◆事例
通信販売業者などで導入活発

 パソコンメーカーの日本ゲートウェイは顧客からの技術的な問い合わせに対応するカスタマーサポートセンターにCT Iを積極的に利用しています。使用機種や問い合わせ履歴などを蓄積した顧客情報や、トラブル別の対処方法などを蓄積した技術情報などをオペレータが参照することで、的確かつ迅速な顧客サポートを実現しています。

 そのほか通信販売を手がける企業もCT I に力を入れています。日用品を扱う千趣会やニッセン、化粧品を扱う再春館製薬やファンケル化粧品などが代表例です。

川上潤司 junji@nikkeibp.co.jp