PR

図1 インターネットを支える6つの団体
 インターネットには,各種の“取り決め”がある。例えば通信時に用いる技術の仕様は,関連技術を標準化したRFC(request for comments)という文書で決まっている。こうした取り決めは,世界規模の非営利団体が中心になって取りまとめている。具体的には,ISOC(Internet Society)と呼ぶ組織を頂点とした6つの団体が,作業を分担しあいながら,新しいRFCを作っている。

 6つの団体は,ISOC,IAB(Internet Architecture Board),IETF(Internet Engineering Task Force),IANA(Internet Assigned Numbers Authority),IRTF(Internet Research Task Force),ISTF(Internet Societal Task Force)である(図1[拡大表示])。このうち実際に取り決めを定めているのは,IETFとIANA。IETFがRFCを,IANAは各種アドレス類を管理している。何を取り決めるかは,ISOCが監督している。

 IETFは86年に発足した団体。当時ISOCはまだ存在せず,IETFはIAB(Internet Architecture Board)が発足させた2団体のうちの一組織として誕生した。83年に発足したIAB(当初Internet Activities Boardと呼ばれていた)は,現在のインターネットの起源と言えるARPANETが稼働していた頃から,TCP/IP関連技術の研究開発やインターネット上で発生した技術的問題点を解消することを目的に活動していた。その活動の中で生まれた各種技術を標準化し,世の中に広く知らしめることがIETF設立の目的である。92年にIABがISOC傘下に入ったのに伴ってIETFはISOCの下位機関になった。

 IETFと同時に誕生したもう一つの団体がIRTF。IRTFは,長期的な視点で今後標準化すべき技術を開発することを目的とする。標準化作業にはタッチしない。

 99年にISOCは,IETF,IRTFと並ぶ“第3”の機関としてISTFを新設した。社会・経済・教育・規制・税制などの視点で,インターネットの円滑な利用を妨げる社会的な障害を取り除く方策を検討する。

 一方IANAは,RFCで定めた各種プロトコルが用いる様々なパラメータが重複して利用されないように一元管理する役割を担う。例えば,パソコンやルーターに割り当てるIPアドレスやIPアドレスの別名として併用するドメイン名,WWWなどのアプリケーションが内部的に用いるポート番号が対象である。こうしたパラメータを間違って使うと通信そのものが成り立たなくなるので,あらかじめ取り決めておくわけである。

 なお,インターネットの組織と標準化活動は,RFC2028にまとめられている。