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人材確保は社内育成か外部委託で

 人材確保の手段としてすぐに思いつくのは,経験のある技術者を中途採用すること。ところが,ユーザー企業の回答は違った。ネット技術者の採用計画を尋ねたところ,70.6%の企業が「特に採用の予定はない」と回答したのである。「外部からスカウトする」と答えたのはたった13.9%だった。

 ではどうするのか。「社内で担当者を養成する」(44.9%),「外部に委託する」(36.4%)と,多くの企業は社員の再教育などでまかなうか,外部の力を活用してしのぐ考えだ。

 ただし社内での育成については,なかなか難しいと考えている企業が多いようだ。アンケートの自由記入欄からは,「教育する体制が整っていない」,「技術の進歩が早く,追いつけない」と社内教育の難しさを指摘する声が聞こえてくる。

 IT技術を企業ネットに取り入れる必要性は増す一方だが,技術者不足は当分続くことになりそうだ。

図2 過半数のユーザーがインターネット・サーバー自社所有を希望
ただし今後の予定としては「運用を外部委託する」という回答が最も増えている。社内の技術者不足はここからもうかがえる。

サーバー技術者が足りない!

 次に,ユーザー企業がどういったネット技術者を必要としているかを見てみよう。これを知るために,「ネット技術者を雇う場合,どの技術分野のニーズが高いか」(複数回答)と質問してみた。すると,1位がサーバー技術者(52.4%),2位がセキュリティ(49.5%),3位がLAN(32.3%)という結果が出た。

 なぜサーバー技術者を必要とするのだろう。その理由は,「インターネット・サーバーの稼働状況は?」などの質問に対する回答から見えてくる(図2[拡大表示])。メール・サーバー,DNSサーバー,Webサーバーの三つのサーバーについて,いずれも「今後は自社内にサーバーを置きたい」というユーザー企業が増えているのである。

 このことから,今後ますます重要性が高まるであろうインターネット・サーバーについては,なるべく手の届く自社内に置きたいと多くの企業が考えていることがわかる。とくに社外秘の情報が蓄積されるメール・サーバーは,73.7%のユーザーが自社内設置を希望している。サーバーがわかる技術者が最も必要とされている背景にはこんな理由がありそうだ。

 そうした意向はあるものの,技術者不足はここ数年続きそう。この結果,運用形態は,「サーバーは自社内に置きつつも,管理はアウトソーシングする」という状況が増えそうな雲行きだ。

 日経NETWORKは2000年8月,「ネットワーク時代のIT技術者に関する調査」と題してユーザー企業を対象に大規模なアンケート調査を実施した。対象とした企業は国内の上場企業や株式を店頭公開している企業,生・損保会社など合計3423社。これらの企業に調査票を郵送し,回答期限までに1247社から有効回答を得た(有効回答率:36.4%)。