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 普段気軽に使っているネットワーク・ソフトが,知らないうちに便利な機能を備えていることがしばしばある。今回紹介するのは最近のパソコン向けFTPソフト(クライアント・ソフト)が持ち始めた新機能。ファイル・サーバー間でのファイル転送をパソコンから起動するというものだ。

 パソコン向けのFTPソフトは,FTPサーバーとの間でファイルをやりとりする場面で使われる。公開されているFTPサーバーからファイルをダウンロードしたり,パソコンで作成した自分のWebページをWebサーバーにアップロードするといったときが典型的な出番となる。

 では,Webページを引越するときはどうだろう。例えばサーバーAからサーバーBに引っ越すケースだ。おそらく,一度自分のパソコンにサーバーAからWebページをダウンロードし,それからサーバーBに同じデータをアップロードするのが一般的ではないだろうか。ただこの方法だと,Webページのデータ量が多かったり,インターネットとの接続回線が遅いと作業がなかなか終わらない。

 今回紹介するサーバー間のファイル転送機能はこうしたときに役立つ。手元のパソコンからサーバーAとサーバーBに,データをサーバーAからサーバーBへ転送するように指示するのだ。

 これができるのは,FTPというプロトコルが制御用とデータ転送用の通信チャネル(TCPコネクションと呼ぶ)を別々に設定するしくみになっているため。具体的には,パソコンとサーバーAおよびパソコンとサーバーBに制御用チャネルを張り,データ転送用チャネルはサーバーAとサーバーBの間に設けるのである。つまり,パソコンが「監督」となり,「選手」であるサーバーAとサーバーBに「キャッチボールしなさい」と命令するイメージだ。通常,サーバー間は高速回線で結ばれているので,データの引っ越しはパソコンを経由させるよりずっと速く終えられる。

 サーバー間のファイル中継は,UNIXの場合はFTPコマンドを駆使すればこれまでも実現できたが,WindowsのFTPコマンドでは実行できなかった。それが最近になって,Windows向けのFTPソフトが続々とこの機能をサポートし始めたのである。サーバー間のファイル中継機能を備えるFTPソフトとしては「SmartFTP」や「FlashFXP」,「FTP Voyager」などがある。

 注意したいのは,この中継機能の指示を受け付けないように設定されているFTPサーバーがあること。このように使えないケースはあるものの,サーバー間でデータを引っ越しさせたいニーズがあるのなら,この機能を試してみるのはいかがだろう。

斉藤 栄太郎

関連リンク

サーバー間ファイル転送機能を持つフリーソフト「SmartFTP」
サーバー間ファイル転送機能を持つシェアウエア「FlashFXP」