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表1 テクニカルエンジニア試験(ネットワーク)の対象者像
情報処理技術者試験センターの資料からの抜粋

新技術の出題比率は高まる

 来年初めてネットワークエンジニア試験を受験しようと考えている人のために,資格そのものの位置づけについて紹介しておこう。試験センターでは,ネットワークエンジニア試験の対象者像として,表1[拡大表示]のような役割や業務内容,期待する技術水準を求めている。また,「ネットワークに関する幅広い知識・経験・実務能力」が要求されると記されている。これらは旧NSP試験と同様である。

 ただし,変更点もある。期待する技術水準の項目で,「(1)ネットワーク技術・制度の動向を広く見通し,目的に応じて適用可能な技術を選択できる」と明文化されたことである。旧NSP試験でも比較的新しい技術に関する出題は多かったが,今回このように明文化されたことによって新技術に関する問題が出題される傾向はますます高まりそうだ。受験勉強にはいわゆる教科書本だけでなく,最新技術動向を紹介した雑誌なども読む必要がある。

変更点は午前問題の問題数と出題内容

表2 新試験制度の試験区分別の出題範囲一覧
情報処理技術者試験センターの資料を基に作成。「コンピュータシステム」,「システムの開発と運用」,「セキュリティと標準化」の3分野はどの試験でも必要なことがわかる。新たに創設される情報セキュリティアドミニストレータ試験の出題範囲は2000年12月に公表される予定である。
 次に,試験内容を見ていこう。受験者は,午前と午後,さらに午後は午後Iと午後IIの二つにわかれた合計三つの試験を受ける必要がある。これらの試験結果を総合して合否が判定される。この構成自体はNSP試験と同じである。

 午前問題は,四肢択一の多肢選択式。出題数は従来80問だったものが50問となり,試験時間も120分から90分に短縮された。

 また試験センターによれば,問題数が減るだけでなく,よりネットワーク技術の専門知識を問う問題の比率が高まるという。この変更は,受験者にとってかなりの朗報といえるだろう。個人的意見としては,専門性を高くするというなら,50問中35問程度はネットワーク分野の問題を出題してほしいところである。

セキュリティでは高度な知識が求められる

 もう少し具体的に,新試験の出題範囲を見てみよう(表2[拡大表示])。ネットワークエンジニア試験では,(1)コンピュータシステム,(2)システムの開発と運用,(3)ネットワーク技術,(4)セキュリティと標準化――の4分野が出題対象になっている。(3)のネットワーク技術以外の分野をもう少し紹介すると,(1)のコンピュータシステムは,コンピュータのハードウエア,基本ソフトウエアのほか,システムの構成技術や信頼性,データベースの応用などが含まれる。(2)のシステムの開発と運用は,システムの開発環境や開発手法,設計手法のほか,システムの運用保守に関する技術などである。(4)のセキュリティと標準化は,暗号化や認証,ウイルス対策といったセキュリティ技術に関する内容が中心となるだろう。

 表を見ると,(4)は(3)と同様に「高度な技術レベルが必要である」となっている点に注目しよう。ファイアウォール,インターネットVPN(virtual private network),電子商取引における認証技術など,ネットワーク技術とセキュリティ技術は,すでに切っても切れない関係になっている。必然的にネットワークエンジニア試験でも,高いレベルの知識が要求されることになる。