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 今回紹介するのは,インターネット上を流れるパケットの経路を地図上に表示してくれるWebサイト。自分のマシンのIPアドレスや,どこかのWebサイトのマシン名を入力すると,そのWebサイトから入力したマシンへIPパケットがどのように流れるのかを図示してくれる。インターネットが世界をつないでいる事実を実感できると思う。

 これらのWebサイトは,どれもサーバー・マシン上でtraceroute(トレースルート)と呼ばれるコマンドを実行し,その結果を基に経路を書いている。つまり,tracerouteの遠隔実行サービスといえる。

 tracerouteコマンドは,ping(ピング)と並ぶ基本的なネットワーク管理コマンド。自分と目的のホストの間にあるルーターを一つ一つ見つけだし,画面にルーターのマシン名やIPアドレスを表示する。

 tracerouteコマンドはUNIXマシンだけでなくWindowsマシンも標準で備える。Windowsマシンの場合は,DOSプロンプトで「tracert あて先ホスト名(またはIPアドレス)」
と入力すればよい。すると,自分とあて先ホストを結ぶルーターが,自分に近いものから順に表示される。

 tracerouteサービスは5~6年前から提供されているので,実際に使ったことのある人も多いだろう。ただし,最近のtracerouteサービスはちょっと凝っている。単純にtracerouteを実行結果をテキスト表示するのではなく,得られた結果から,世界地図の上でIPパケットがどのような地理的な経路をたどっているかを図示してくれるのだ。

 なぜ,ルーターに割り当てられたホスト名やIPアドレスから,世界のどこにそのルーターがあるのかがわかるのだろう。実は,IPアドレスがわかると,その管理者を調べられるので,どのプロバイダを経由しているのかがわかる。また,プロバイダ同士を相互につなぐ場所に置かれたルーターのIPアドレスはたいてい公開されている。そのほか,ルーターのマシン名に地理的な情報が付与されていることも少なくない。これらの情報を活用し,経由するルーターのIPアドレスから地理的な経路を推測して自動的に書き記しているのだ。

 なお,tracerouteサービスはいまのところIPv4用しか見あたらないが,しばらくすればIPv6用のサービスも出てくるだろう。IPv6には,traceroute6というコマンドがあり,taraceroute同様,相手先マシンとの間にあるルーターを見つけだしてくれる。使ってみると,見慣れない128ビットのIPv6アドレスが表示されるので,なかなか興味深い。体験サイトを紹介するので,ぜひ,試してほしい。

山田 剛良

関連リンク
起点のサーバーを世界の14カ所から選べる(米Visualwareの「VisualRoute Server」のデモページ)
米テキサス州からの経路を世界地図に表示する米Matrix.Net社の「tracemap」
米国内の経路に詳しい「Sarangworld Traceroute Project」(Sarang Gupta氏提供)
traceroute6の体験ページ(IPv6体験コーナー)