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 常時接続インターネットの環境を手に入れ,固定IPアドレスのプロバイダと契約すると,いよいよ自分のドメイン名でWebサーバーを立ち上げたくなる。こんな本格派のユーザーが直面する問題に,DNSサーバーの運用がある。「Webサーバーならなんとかなるが,DNSサーバーの運用はちょっと・・・」。今回は,こんなユーザーの悩みを解消してくれる強力な助っ人を紹介しよう。「DNS代行サービス」である。

 最初にDNSサーバーの役割をおさらいしておこう。DNSサーバーは,www.nikkeibp.co.jpのようなドメイン名(マシン名とも呼ぶ)とIPアドレスの対応表を持っているサーバーのこと。www.nikkeibp.co.jpというマシンのIPアドレスは,nikkeibp.co.jpドメインを管理しているDNSサーバーが知っている。インターネットに接続したユーザーがWebブラウザでwww.nikkeibp.co.jpにアクセスしようとすると,最初にDNSサーバーに問い合わせてwww.nikkeibp.co.jpのIPアドレスを取得する。逆に言えば,ドメイン名を取得しても,そのドメイン名を管理するDNSサーバーがないと,ドメイン名ではアクセスできない。こうしたことから,自分のドメイン名でサーバーを立てるには,インターネット上のどこかに自分のドメイン名を管理するDNSサーバーを用意しなければならない。

 通常DNSサーバーは,ドメイン名を取得したユーザーが自分の責任で立ち上げる。しかも,インターネットの一般的なルールに照らすと,あるドメイン名を管理するDNSサーバーは2台以上インターネットに接続していることが望ましい。信頼性を確保するためだ。ドメイン名を取得したユーザーが管理するDNSサーバーはプライマリ・サーバー,バックアップ用のDNSサーバーはセカンダリ・サーバーと呼ぶ。

 今回紹介するDNS代行サービスは,ユーザーに代わってDNSサーバーを運用してくれるサービス。サービス提供業者は,自分が運用するDNSサーバーにユーザーのドメイン情報を登録し,ユーザーのドメイン名管理を一手に引き受けてくれる。ユーザーはドメイン名情報を登録するだけでいい。セカンダリ・サーバーとして活用するのはもちろん,プライマリ・サーバーとしても使える。

 もっとも,不特定多数のユーザーにDNSの設定ファイルを直接触らせるのは危険なので,多くのDNS代行サービスでは,まずWeb画面で設定情報を入力させて確認をとり,それから設定ファイルに反映させるといった手法を採用している。

 これとは違うアプローチだが,個人がDNSサーバーの相互バックアップを互助的に進めようという運動もある。個人で立ち上げたDNSサーバーを,互いに融通しあうことでセカンダリ・サーバーを確保しようという考えだ(下記リンク参照)。興味があれば,こうした運動に参加するのも面白いだろう。

 「.com」や「.net」のドメイン名なら,海外レジストラ(ドメイン登録事業者)の安いところを選べば年12ドル程度で取得できる。常時接続サービスでグローバルIPアドレスを固定利用できるプロバイダも増えつつある。「常時接続環境にしたのはいいが,Webサーフィンやストリーミング放送はもう飽きた」という人は,この夏,自宅で独自ドメイン運用に挑戦してみてはいかがだろう。

斉藤 栄太郎

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