9月11日に米国で発生した同時多発テロ。こうした大規模災害が生じたとき,誰もが気になるのが家族や同僚,友人の安否だろう。今回,テロの直後からインターネットで安否を確認するサイトが米国を中心にいくつも立ち上がった。IAA(I am alive.,私は生きてます,の意)と呼ばれるサイトである。今後の有事に備えるためにも,IAAサイトとは何かを知っておきたい。

 IAAサイトは,知り合いが災害に巻き込まれていないかを知るためのWebサイトである。安否情報そのものは,災害に巻き込まれた本人,あるいは本人の安否を知り得た人がこのサイトに登録する。安否確認をしたいときは,ここにアクセスして知り合いの名前を入力する。安否情報が登録されていると,詳しい安否情報が画面上で確認できる。

 今回のテロ事件では,米国だけでなく,日本でも独立行政法人である通信総合研究所(CRL)がIAAサイトを立ち上げている。Webサーバーが備えるCGIと呼ぶアプリケーション連係機能を活用し,データベースと連係させて実現した。安否情報は,Webブラウザのほか,電子メール,携帯電話のメール機能,加入電話(音声ガイドで案内する),ファクシミリ(文字の自動認識装置を併用)などからも登録できる。

 IAAサイトを作ることはそれほど難しくない。スクリプト言語を使いこなせる技術者なら,Webサーバーとデータベースを連係させて自作できる。ただし,自作IAAサイトを公開する場合は,プライバシにかかわる個人情報を扱う以上,セキュリティ対策も万全を期す必要がある。残念なことに,善意のIAAサイトに対してこれ見よがしに不正アクセスをしかけるクラッカが多数存在するからだ。

 CRLが今回立ち上げたIAAに対しても,全体の30万アクセスのうち8000~9000件の不正アクセスがあったという。こうした状況を踏まえ,CRLはセキュリティ対策を組み込んだIAAシステムをフリー・ソフト(UNIX対応)として来年早々にも配布する考えだ。

高田 学也

日経NETWORK11月号では,IAAサイトの役割やその利用画面などを紹介する記事を掲載しています。ぜひ,ご覧下さい

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