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 日々,巧妙かつ悪質になるコンピュータ・ウイルス。インターネットにつなぐだけで感染するものや,まだパッチが公開されていないセキュリティ・ホールを突くものまで登場している。こうしたウイルスを防ぐ代表的な対策がウイルス対策ソフトの利用である。今回は,個人ユーザー向けウイルス対策ソフトの製品動向を追ってみよう。

 個人向けウイルス対策ソフト・ベンダーとして有名なのが,シマンテック,トレンドマイクロ,日本ネットワークアソシエイツの3社だ。各社が販売するウイルス対策ソフトの最新バージョンは,日々新たに登場するウイルスへの対策に加えて,スパイウエアの検出機能やスパム・メールのフィルタリング機能など,ウイルス対策から一歩踏み込んだセキュリティ対策がポイントになっている。

 トレンドマイクロの「ウイルスバスター2004」はパーソナル・ファイアウォール機能を内蔵している。シマンテックの「Norton2004シリーズ」や日本ネットワークアソシエイツの「マカフィー」も,統合こそはしていないが,主力製品となっている「ノートン・インターネット・セキュリティ2004」や「マカフィー・インターネットセキュリティースイートver.6.0」は,ウイルス対策ソフトとパーソナル・ファイアウォール・ソフトのセットである。

 では,主要3社以外の製品はどうだろうか。2002年後半まではこれら3社の製品くらいしかなかった個人向けウイルス対策ソフトだが,ここ1年の間に新しい製品が次々と国内で販売され始めた。アジアやロシア,東欧諸国で開発された製品だ。

 例えば,「ウイルスブロック」のエンジンは韓国製。細かな設定ができるのが特徴だ。「ウイルスチェイサー」はロシア製のエンジンを使っており,ウイルスに感染して被害が出た場合のウイルス保険が付いている。「カスペルスキー」もロシア製で,ウイルス検出精度の高さをうたっている。「NOD32」はスロバキア製で,ヒューリスティクス機能をウリにしている。「ウイルスドクター」は中国製エンジンを使用し,パーソナル・ファイアウォール機能が付属している(ファイアウォール機能なしのバージョンもある)。さらに,ソースネクストがインド製のエンジンを使った「ウイルスセキュリティ」を販売している。もちろん,これらの製品はすべて日本語メニュー,日本の代理店によるサポートがある。

 また,個人利用なら無料で使用できるウイルス対策ソフトもある。ドイツH+BEDVダテンテヒニック社の「AntiVir」や,チェコのグリソフト社の「AVG Anti-Virus」などである。これらは,海外で企業向けに有料で販売されている製品。個人利用に限って無償で使えるようになっている。そのため,ウイルス定義ファイルの更新も,ほかの市販製品と同じようにしっかりと行われている。

 ただ,どちらも日本国内に代理店がない。もちろん,無料で使用するユーザーにはベンダーからのサポートもいっさいない。

 なお,AVG Anti-Virusでは,メニュー表示(通常は英語表示)を日本語化するツールが国内の有志の手によって公開されている(はむはむ氏の「ちゅき猿」,http://www.bh.wakwak.com/~ham-ham/)。使うのは自己責任になるが,ウイルス対策を安くすませたい場合には,選択肢の一つになるだろう。

(塗谷 隆弘)

関連リンク
マカフィー・ウイルススキャン ver.8.0
ウイルスバスター2004インターネットセキュリティ
Norton AntiVirus 2004
カスペルスキー・アンチ・ウイルス
NOD32アンチウイルス
V3ウイルスブロック
ウイルスチェイサー
ウイルスドクター
AVG Anti-Virus Free Edition
AntiVir