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 動的IPアドレス・ユーザーが自宅にサーバーを立てるときに役立つサービスに「ダイナミックDNSサービス」がある。自宅に割り振られたIPアドレスを,比較的簡単にDNSサーバーへ登録できるサービスだ。このダイナミックDNSサービスをもっと便利に使うためのツールがある。IPアドレス変更作業を簡易にしてくれる専用ツールがそれである。

 ダイナミックDNSでのIPアドレス登録作業はたいていこうだ。まず,自宅のLAN上のマシンから,ダイナミックDNS事業者が用意した特定のWebページにアクセスする。ここでユーザー名とパスワードを入力すると,そのとき割り当てられているIPアドレスが自動登録されるというもの。この作業自体はあっという間に終わる簡単なものだが,人手をかけなければならないことと,自宅にいなければ更新作業ができないという不便な面がある。

 そこで登場するのが,この登録作業を簡易にするツール。ダイナミックDNSのクライアント・ソフトとも言われている。一般的なのは,ユーザー名とパスワードをあらかじめツールに入力しておき,実行時は実行ボタンを押すだけでOKというもの。特定サービス向けの専用ツールもあるが,「GnuDIP2」などは複数のダイナミックDNSサービスに対応しており,ユーザー側で使うサービスを指定できる。

 もう少し便利なのは,IPアドレスの自動更新を定期的に実行できるもの。「PostPro」などがこの機能を備える。こうしたツールを自宅のサーバーに入れ,例えば1時間おきに更新作業を実行するように設定しておく。こうすれば,仮にIPアドレスが変わってアクセスできない状況が生じたとしても,最悪1時間後には復旧できるわけだ。ユーザーが出先にいてもアドレス更新できるところがうれしい。

 さらに気の利いているのが,自宅に割り振られたIPアドレスが変わった時点で自動更新する機能。「DiCE」などが備えている。ただし,この機能を活用するにはちょっとしたしかけをユーザー自身で作っておく必要がある。ユーザーが作るのは,自宅のIPアドレスをどこかのWebページに表示するしくみ。例えば,WebサーバーのCGIプログラムを使って,SOHOルーターのIPアドレス表示画面を呼び出すようにする。こうしておいて,そのWebページのURLと,そこにアクセスするタイミングを登録する。ツールは,指定された周期でこのWebページにアクセスし,そこにあるIPアドレスが違っている場合は登録作業を実行する。

 自宅でWebサーバーを立ち上げるとき,DNS運用の煩わしさが大きな障害となる。これを解消するのがダイナミックDNSだった。ここにクライアント・ソフトを組み合わせれば,IPアドレスの更新作業も大幅に軽減される。自宅でのサーバー運用はますます手軽になってきた。

半沢 智

関連リンク
Windows版とLinux版がある「GnuDIP2」
IPアドレスを定期的に自動登録する「PostPro」
時間を指定して各種イベントを実行できる「DiCE」